楽天は9月11日、広島県神石高原町と農業に関する連携協定を締結したと発表した。楽天の展開する農業サービス「Rakuten Ragri(ラグリ)」を活用し、新規就農者育成支援や農業承継支援などの施策を連携して推進する。Ragriが地方自治体と連携するのは今回が初めて。
楽天は4月に、子会社であるテレファームとともにRagriを開始。深刻化する農業従事者の減少に対して、新規就農希望者のスタートアップを支援するプロジェクト「Ragriリクルート」や、後継者不在のまま引退を考える農家と新規就農者を引き合わせる承継支援プロジェクト「Ragriブリッジ」などを展開している。
一方の神石高原町は、広島県東部に位置する中山間地域で、「食と農を中心としたまちづくり」を理念に農業振興に取り組んでいる。しかし、過疎化や高齢化の進行により、担い手農家の育成や農地の活用が大きな課題となっており、農業を産業の柱として定着させるために各農家の経営力強化を目指しているという。
今回の協定によって、(1)新規就農者支援施策、インキュベーションファームの設置、(2)農業承継支援施策、農家ブリッジプロジェクト実施、(3)農作物加工事業における農業の6次化推進、(4)農業者のIT活用支援、(5)学校、児童施設と連携した食育、(6)農業振興で町内の地域活性化、という6つの項目について連携を進めるという。
楽天によると、今回の協定に先駆け、9月4日に同サービスに参加する各生産者の紹介ページやブログを通じた情報を発信。また、消費者と農家間の双方向のコミュニケーションを可能にする新たなプラットフォーム「Ragri コネクト」の提供を開始した。
さらに、楽天グループサービスとも連携し、料理レシピ検索サイト「楽天レシピ」に掲載される調理例を「Ragri CSA」で紹介しているほか、「楽天市場」にRagri店舗を新たに開設した。「Ragri楽天市場店」では、農作物の詰め合わせセットの販売や定期購入サービスの提供も予定しているという。
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