Facebookが、2016年の米大統領選挙にロシアが干渉していた可能性について、さらに詳細な調査を行っている。
米国時間9月6日、Facebookは、大統領選挙の期間中にロシアと関連があると思われる偽アカウントに10万ドル相当の広告を販売していたことを明らかにした。こうした広告が販売されたのは、2015年6月から2017年5月までの期間で、対象となる広告はおよそ3000件に上るとみられている。
Facebookの最高セキュリティ責任者、Alex Stamos氏はブログで、「われわれの分析の結果が示唆しているのは、これらのアカウントと(Facebook)ページは互いに関連付けられており、ロシア国外で運営されている可能性が高いということだ」と述べた。
Facebookは今後もこの問題について調査を続けるほか、判明した事実についてはすでに米当局に報告済みだという。
これらの広告とアカウントの大半は、大統領選挙、あるいは当時のHillary Clinton候補やDonald Trump候補に必ずしも明示的に言及するものではなかった。むしろ、LGBT、移民、銃を持つ権利など、米国民の間で意見が分かれていた政治的トピックに関するものが多かったという。
6日の情報開示は、大統領選の直後にFacebookの最高経営責任者(CEO)を務めるMark Zuckerberg氏が述べた言葉から、大きな方向転換が行われたことを意味する。当時Zuckerberg氏は、Facebookが大統領選挙に影響を及ぼしたとの声に対し、「非常にばかげた発想だ」と述べていた。
それ以降、Facebookは、同社のソーシャルネットワーク上での偽ニュースに対し、一段と厳しい姿勢を取ってきた。同社は広告ポリシーを変更して、パブリッシャーが偽ニュースから収入を得られないようにしたほか、サードパーティーによるファクトチェックにも着手している。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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