Facebookは米国時間8月17日、偽の動画でクリックを誘うようなクリックベイトを取り締まるためのアップデートを2件発表した。今後数週間のうちに、ユーザーを欺く画像や動画はFacebookのアルゴリズムによってニュースフィードで優先順位が引き下げられる。
Facebookはしばらくの間、プラットフォームの規模拡大を狙って、動画をニュースフィードの上位に表示するアルゴリズムを採用していた。これに気付いたスパム業者によって、さまざまなページが品質の低い多数の動画であふれる事態となっていた。その大多数が、バックグラウンドに曲が流れるただの静止画像で、音声のないものもあった。
ユーザーが過去に目にした動画と同じ画像や情報が使われている場合が多く、Facebookのアルゴリズムによってニュースフィード表示が促されていた。そうした動画は視聴回数を稼ぎ、広告収入を得ることが可能になっていた。
また、画像に偽の「再生」ボタンを追加してユーザーのクリックを誘い、別のウェブサイトへと導くものもあった。
FacebookのエンジニアであるBaraa Hamodi氏、Zahir Bokhari氏、Yun Zhang氏は、「スパム業者は、偽の再生ボタンを使って、低品質のウェブサイトへのリンクをクリックするようユーザーを誘う場合が多い」と述べた。「また、こうした不正なスパム業者は、動画に見せかけた静止画像を使ってユーザーを欺き、低品質の情報をクリックさせることもある」
Facebookの担当者によると、このようなクリックベイトの動画や画像は削除されないが、ニュースフィードにおけるその優先順位は大きく引き下げられることになるという。
機械学習を利用し、あらゆる画像上の再生ボタンを自動的に追跡するとFacebookは述べた。動画に見せかけて実際には画像であるものを検出するために、Facebookは、動画内の動きを追跡する「motion scoring」と呼ぶ処理を使用している。動画にあまり動きがなければ、スパムと判断される可能性がある。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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