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不動産業界の常識を根底から変えたLIFULLの全方位的“見える化”

加納恵 (編集部)2017年09月11日 12時25分
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 不動産業界に長く続くしきたりと仕事のやり方を、先陣を切って変えてきたのが、設立から20年を迎えたLIFULLだ。当たり前だった、不動産会社とお客様の"情報の非対称性”の問題にいち早く着手。物件や価格情報、さらには建物の性能、不動産会社まで、テクノロジを使い“見える化”を推し進めた。

 LIFULLの代表取締役社長である井上高志氏に、情報の見える化を実現するために手掛けた3つのこと「ネットワーク」「データベース」「メディア」と、2017年に開始した国土交通省のモデル事業「空き家バンク」の位置づけなど、不動産テックで解決したい業界の課題やこれからの取り組みについて聞いた。

LIFULLの代表取締役社長である井上高志氏
LIFULLの代表取締役社長である井上高志氏

不動産会社しか知り得なかったことをお客様に見える化する

――テクノロジとインターネットを使って、不動産業界に大きな変化をもたらしたLIFULLですが、創業当時は業界の課題をどう捉えていましたか。

 情報の見える化ですね。情報の非対称性が大きな業界なので、お客様はすごく少ない情報の中で、生涯賃金の3分の1程度の金額を使って住宅を買わなければならない。こんなに恐ろしいものはないですよね(笑)。

 見える化したかったのは、物件情報、価格、性能評価、不動産会社の4つ。どこにどんな物件があるのか、今の家賃は高いのか、安いのか。中古物件を買うのであれば、シロアリの被害は大丈夫かなど、お客様が気になること、知りたいことをもっとわかりやすく提示しようと考えました。今までであれば、不動産会社しか知り得なかったことの見える化が、創業当時からの私たちの目的です。

――今でこそ見える化という言葉がありますが、当時この認識を広めるのは大変だったのでは。

 そうですね。22~23年前に現在のビジネスを始めたときは、全く理解されませんでした。ただ情報の非対称性は、お客様側に「だまされているのでは。本当はもっといい物件があるのでは」という不安を与えかねないんです。ですからこの課題は絶対に解消しなければなりませんでした。そこで、全国をカバーする不動産会社の“ネットワーク”と、そこから吸い集めた情報による巨大な不動産“データベース”、その情報をお客様がいつでも見られる“メディア”の3つを用意しました。現在の住宅情報サイト「LIFULL HOME’S」がそのメディアにあたり、ネットワークとデータベースとの相互作用によりブランド力を強化しています。


情報の見える化に欠かせないメディア「LIFULL HOME’S」

  LIFULL HOME’Sには、物件情報をはじめ、不動産投資、売却、リフォーム、リノベーションまで、住まいに関するあらゆる情報を掲載しています。家賃相場やAIで算出した物件の参考価格もわかるようにしました。特に物件情報の網羅度にはこだわっていて、現在の総掲載物件数は約800万件。賃貸、マンション、一戸建てから土地まで、さまざまなジャンルの不動産情報を掲載しています。

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