HTCが、自社の戦略的な選択肢について検討中だという。Bloombergが報じた。つまり、財政難のために身売り先を探しているという。VR部門を売却または独立企業としてスピンオフすることや、企業全体の売却など幅広い選択肢が検討されており、Googleも売却先候補に挙がっているという。
HTCの業績は、長い間低下の一途をたどっている。同社は、「Android」搭載スマートフォンを早期から提供しており、モバイル分野の主力企業となっていた。しかし、Appleとサムスンがハイエンド端末市場で他社を圧倒し、OnePlusやXiaomiなどの新興企業が魅力的な低価格の端末を投入する中、HTCの端末に対する関心を維持するのは難しくなっている。
HTCは最新の取り組みで、仮想現実(VR)と、ゲーム企業Valveとの提携に基づくVRシステム「Vive」に賭けているが、必ずしも順調ではないようだ。Viveは米国時間8月21日、販売促進を目指して200ドルの値下げを発表した。IDCによると、HTCは第1四半期に約19万台を販売し、VR市場においてサムスン(同四半期販売台数48万9000台)とソニー(同42万9000台)に次ぐ第3位につけているという。
Googleは「Daydream」ソフトウェアを同社のVR用プラットフォームとして推進しており、HTCのハードウェアに関するノウハウを利用できる可能性がある。しかしGoogleは以前、Motorola Mobilityを買収し、モバイルハードウェア組織の運営を試みたが、中国のPC大手レノボに売却した経緯がある。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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