Googleと米小売大手のWalmart Storesは米国時間8月23日、9月下旬よりWalmartの商品数十万点を「Google Express」のアプリとウェブサイトで販売し、「Google Home」の音声ショッピングでも提供することを発表した。
さらに、「Google Express」は95ドルの年会費を廃止する。代わりに顧客は、各店舗が定めた最低購入金額に達すれば無料配送を利用できるようになる。
提携を発表した両社は、いずれも重要な時期を迎えている。Slice Intelligenceによれば、eコマースはAmazonによる独占状態が続いており、米国のオンライン市場での売上のうち、およそ43%をAmazonが占めている。理由の一部は非常に人気の高い「Amazon Prime」メンバーシッププログラムであるという。また、Amazonは食料品チェーンのWhole Foods Marketを137億ドルを投じて買収すると発表している。
世界最大の小売企業であるWalmartにとって、Amazonとの直接的な競合は脅威である。特に、Walmartは米国最大の食料品チェーンでもあるためだ。一方、Amazonが品ぞろえを拡大し、非常に多くの商品を扱っているために、実質的にはショッピングの検索エンジンになっている状況は、Googleにとっても脅威だ。さらに、AmazonはGoogleにとっての本業とも言えるオンライン広告ビジネスでも事業を拡大している。
Walmart eCommerce U.S.の最高経営責任者(CEO)であるMarc Lore氏は23日のブログで、Walmartが音声ショッピングへの対応を開始すると述べた。また、米国内にある4700店舗を利用して、店舗での商品ピックアップや生鮮食料品の注文など、新たな音声ショッピング体験の提供に取り組むとしている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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