不安定な持ちにくい形状であるのに使用頻度の高いスマートフォンは、誤って落とし、画面を割ってしまうことが多い。そのため、画面の硬度をルビー並みに高めて壊れにくくしたり、落下時に衝撃吸収バンパーを出して割れることを防いだりする技術が提案されてきた。
これに対し、Motorola Mobilityは割れた画面を自動修復する技術を考案。この技術を米国特許商標庁(USPTO)へ出願したところ、米国時間8月10日に「METHOD AND DEVICE FOR DETECTING FASCIA DAMAGE AND REPAIRING THE SAME」(公開特許番号「US 2017/0228094 A1」)として公開された。出願日は2016年2月4日。
この特許は、形状記憶ポリマー製の画面を備える電子デバイスにおいて、画面のひび割れた範囲を何らかの方法で検出し、その部分を加熱して修復する技術を説明したもの。形状記憶ポリマーは約60℃に加熱すると元の形に戻るため、画面を構成するレイヤーにヒーターを組み込むことで修復機能を実現させる。なお、実施例で使われている図面から、主にスマートフォンを想定していることが分かる。
修復対象エリアを決定する方法としては、修復の必要な範囲を画面のタッチパネルでユーザーに指示してもらう、という例が説明されている。また、画面内で本来の動作をしない部分を検出することで修復対象エリアを決める方法も考えられる。
修復動作の実行や、修復時の加熱は、ユーザーが開始を指示するほか、デバイスが充電ドックにセットされたタイミングで自動実行することも可能。加熱中はやけどや火災を防ぐため、画面に警告メッセージを表示することもある。
さらに、ヒーターを画面に内蔵せず、外付けアクセサリとして提供する例も説明されている。
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