公正取引委員会は8月15日、Amazon.co.jpで電子書籍の配信を手がけるアマゾン・サービシズ・インターナショナル・インク(米国法人、以下ASII)が、Amazonで配信している電子書籍に関する出版社および流通業者との間の契約で定められた価格に関する条件などを、自発的に撤廃したとの報告があったと発表した。
ASIIでは、出版社・流通業者との間に電子書籍関連契約に定められている同等性条件を定めていた。これは、電子書籍の価格や品揃えのほか、定額配信やレンタルサービスなど、他社の電子書籍配信サービスで提供する条件と同等を保証させるもので、他社配信サービスがアマゾンよりも低価格で配信した場合、それと同条件を要求することができた。
ASIIによる自発的な措置では、同等性条件を行使しないこと、8月4日までに国内の出版社に条件に関する通知を実施すること、今後締結する電子書籍関連契約において同等性条件を定めないこと、これらすべての措置を最低5年間実施することを盛り込んでいる。
この条件は、電子書籍だけでなくマーケットプレイスの出品者との間においても定められていた。公正取引委員会では、この条件が独占禁止法違反に抵触する疑いがあるとしてアマゾンジャパンに対して審査を進めていたが、マーケットプレイスに関してはアマゾン側が条件を自発的に撤廃したと6月1日に発表している。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
パナソニックのBioSHADOWが誘う
心地良い室内空間のつくりかた