YouTubeの最高経営責任者(CEO)を務めるSusan Wojcicki氏は、自身の娘からの心痛む質問に触発され、生物学的な理由に基づき女性はIT業界で男性のように成功を収めることはできないと主張して物議をかもしたメモに対する見解を公にした。
Wojcicki氏が執筆し、Fortuneが米国時間8月8日に公開したコラムによると、YouTubeの親会社であるGoogleの従業員が記したメモが公になった後、Wojcicki氏の娘は「お母さん、IT業界やリーダーに女性が少ないのは生物学的な違いが理由というのは本当なの?」と尋ねたという。
Wojcicki氏は、同氏の娘が口にした疑問は、IT業界における自身のこれまでのキャリアにおいても、ときに声高に、ときに静かなつぶやきとして、Wojcicki氏に重くのしかかってきたものだったと続けた。
先週末にかけてこの疑問が大きく取り上げられたことで、Wojcicki氏は、「その苦痛がよみがえり、他の人々が感じているであろう苦痛に共感した。自身の同僚の1人によって、自分の能力に関する議論が広く交わされる状況に今直面しているGoogleの女性社員に思いをはせた」という。
「性別格差が、他のSTEM(科学、技術、工学、数学)分野では縮小しているにもかかわらずIT業界では根強いこと、その傾向を覆そうと業界全体で取り組んでいること、それにもかかわらず、コンピュータサイエンスの道を目指す若い女性の熱意をくじくメッセージがまたしても発せられたことについて考えた」(Wojcicki氏)
言論の自由を根拠に問題のメモを擁護する声もあるが、Wojcicki氏は、「同僚に関する不道徳な発言をしたり、悪意ある職場環境を生み出したりする」従業員に対して企業は措置を講じるべきだとした。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」