Googleは「Android」のアップデートシステムを強化し、ストレージ容量がなくてもデバイスにOSの新バージョンや重要なパッチアップデートをインストールできるようにする。
「A/Bシステムアップデート」(別名:シームレスアップデート)について説明するAndroid関連文書の中にこの変更に関する記述があるのを、Ars Technicaが発見した。Googleが「Pixel」および「Pixel XL」で導入したこの新システムは、「Chrome OS」のアップデートエンジンから取り入れたものだ。
シームレスアップデートにより、ユーザーはアップデート中もデバイスを使い続けることができ、OTAアップデートパッケージを保存するキャッシュパーティションは不要になる。
Androidデバイスメーカー各社は「Android 7.1」以降でA/Bを実装できるが、すでに実装されているかどうかは不明だ。実装すると、長年にわたって貧弱だったAndroidのパッチ適用処理をGoogleが改善する助けになるかもしれない。
シームレスアップデートでは、ブート可能なパーティション2セットを使用する。これらはスロットAおよびスロットBと呼ばれ、1つはアクティブパーティション1セットを含み、もう1つのスロットはエラー発生時に復元できるよう未使用のパーティションを含む。すべてのアップデート作業は、未使用のスロットのパーティションで行われる。
これにより優れたアップデート体験が実現するが、シームレスアップデートでは依然としてアップデートパッケージをダウンロードするためのストレージ容量が必要だ。
「Android 8.0」では、Googleはシームレスアップデートシステムに「ストリーミングアップデート」機能を追加する。この機能は、デバイス側でユーザーのデータストレージ容量が不十分なケースに対処するもので、ごくわずかな容量の一時的なストレージさえあれば済むようになる。ストリーミングA/Bアップデートでは、一時的なストレージはほとんど必要なく、およそ100KiBのメタデータに対応できれば十分だという。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」