Sansanは8月7日、法人向けクラウド名刺管理サービス「Sansan」に関する事業説明会を開催。ロゴの刷新をはじめ、人工知能(AI)を活用した“人脈作り”のレコメンドサービスに向けた研究開発など、今後の展開について発表した。
Sansanは2007年からサービスを開始。名刺情報をデータ化することにより、顧客情報の管理において紙の煩わしさや手間暇などから解放されるほか、オンラインによる社内共有で営業機会の拡大や組織におけるコミュニケーションの活性化などを図ることができる。現在までに6000社が導入し、カドカワや三井住友銀行、電通といった数千人規模の大企業が、全社導入という形で活用している事例もあるという。
Sansan取締役 Sansan事業部長の富岡圭氏は、今後の方針として「大手への注力、地方への拡大」を掲げる。そのための施策としてテレビCM第5弾の制作、ビジネスイベント「Sansan Innovation Project 2018」の開催を告知。また、すでに海外拠点として開設しているシンガポールを中心としたアジア展開の加速と人員の増強を行うという。海外では現在100社のところを2年後には500社まで増やすことを目標にし、国内外を含めると2年後の導入1万社を目指す。
また、機械学習のスペシャリストやデータサイエンティストを要する「Data Strategy & Operation Center」と呼ばれる部署の研究開発部門において、蓄積された名刺データをAIによって分析し、誰と誰が出会ってどんな企業同士がビジネスを行ったのかをふまえた上で、今後どんなビジネスが生み出されるかという未来を予測し“次に会うべき人”を提案するというサービスの企画研究を進めていることを明らかにした。現状では提供時期について未定とし、富岡氏は「間に合えば、Sansan Innovation Project 2018で発表したい、というスケジュール感」と語る。
そして、コーポレートロゴならびにプロダクトロゴを刷新、社名についても「Sansan株式会社」から「sansan株式会社」へと変更。8月8日から使用を開始する。
なお同社では、8月7日付で未来創生ファンド、DCM Ventures、Salesforce Venturesから、総額約42億円の資金調達を実施したと発表。これについて富岡氏は、主に個人向けクラウド名刺管理サービス「Eight(エイト)」に充てるものと説明。2017年9月には海外版をリリース予定とし、こちらでもアジアでの展開を図っていく。
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