オンライン仮想世界サービス「セカンドライフ」(「Second Life」)を展開中のLinden Labは、「ソーシャル仮想現実(VR)プラットフォーム」と呼ぶ「Sansar」のクリエータ向けベータ提供を開始した。各種VRヘッドセットやPCに対応しており、ユーザーの発声にリップシンクしたり手の動きを再現したりするアバターや、商取引可能なマーケットプレイス「Sansar Store」など、同社らしいメタバース(Metaverse)が体験できる。
Linden Labは、セカンドライフの開発および運営で知られる企業。リアルな世界とアバターを構築可能なSecond Life内では、仮想通貨「リンデンドル(Linden Dollar:L$)」が流通しており、かつては世界的な大企業が次々と参入するなど注目された。
Sansarは、Linden Labが「あのメタバース(セカンドライフ)に続く次の章」と位置付けるVRプラットフォーム。以前から「Project Sansar」として限定公開しつつ開発を進めていた。米ZDNetの報道によると、「技術的なスキルの有無に関係なく、誰でも極めて低コストでVRコンテンツを自作できる」プラットフォームであり、「『VR版のWordPressやthe YouTube』と称されている」そうだ。
アイテム制作などは、Sansar Storeで入手可能な3次元(3D)モデリングツールを利用し、ドラッグアンドドロップ操作で簡単に実行できるという。「HTC Vive」「Oculus Rift」といったVRヘッドセットのほか、PCモードにするとWindowsからでも使える。Sansar上での体験は、FacebookやTwitter、メール、ブログなどを通じて共有できる。Sansar Storeでは、アイテムの販売やレンタルだけでなく、ユーザーの何らかの技能をサービスとして提供することも可能。
アバターの表情とくちびるの動きは、ユーザーの発声をマイクでとらえた音声データから自動的に生成され、特殊なカメラやトラッキングデバイスなしで再現される。VR用ハンドコントローラを利用すれば、手と腕の動きもアバターに反映させられる。
Sansarは、一般ユーザーもクリエータも無料で利用可能。容量追加やサポート利用を希望するクリエータには、月額9.99ドルからの有料メニューも用意している。
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