いよいよ登場「Android O」、最大の変更点と新機能まとめ

Steven J. Vaughan-Nichols (Special to ZDNET.com) 翻訳校正: 川村インターナショナル2017年08月01日 07時30分

 「Android」の次期バージョン(今のところ、「O」というシンプルな名前だけが付けられている)のリリースが迫ってきた。米国時間7月24日に「Android O」のリリース候補版が公開されたばかりである。これまでのAndroidリリースと異なり、かつてないほど多くのユーザーがこの新しいAndroidを利用できるようになるだろう。それは、Googleの「Project Treble」のおかげである。

 Project TrebleはAndroidの設計を見直し、メーカーがこれまでより簡単、迅速に、かつコストを抑えて端末をAndroidの新バージョンにアップデートすることを可能にした。Project Trebleは、端末固有の低層のソフトウェア(多くの場合、チップメーカーが開発する)をAndroid OSのフレームワークから切り離すことで、それを実現している。

 Android Oに追加されるこの変更点は、実は今回のリリースでは群を抜いて重要な新機能である。この変更はユーザーが目にするものではないが、この機能のおかげで、スマートフォンベンダーや通信事業者はAndroidの新リリースを、これまでのように数カ月や数年(あるいは無期限)ではなく、数週間から数カ月でスマートフォンに提供できるようになる。また、Androidの断片化問題も改善されることが期待されている。

 Androidとベンダーのハードウェア実装との間の新しい安定したベンダーインターフェースが、OSとファームウェアの間の溝を埋める。この安定したインターフェースがAndroidのハードウェア固有の部分にアクセスできるため、端末メーカーはAndroid OSのフレームワークをアップデートするだけで、新しくリリースされたAndroidを消費者に提供することができる。チップメーカーによる追加のコーディングは不要だ。

 RedditのAsk Me Anything(AMA)で、Android O開発チームは、次のように述べている。「われわれは端末メーカーやチップメーカーと密接に連携して、必要なAndroidのカスタマイゼーション(通信事業者に固有の要件など)を『Android Open Source Project』(AOSP)に組み入れること、そして、Androidの新バージョンにアップデートする際の彼らのコストと複雑さを軽減することの両方に取り組んでいる。例えば、ソニーとQualcommは既に何十もの機能と何百ものバグフィックスをAOSPに提供しているので、Androidが新しくリリースされるたびにこれらのパッチを作り直す必要はない」

Android Oで提供される予定の新機能

 Android Oを入手できることが確定しているのは、Googleのスマートフォンを使っている人だけである。具体的には、「Pixel」「Pixel XL」「Nexus 6P」「Nexus 5X」と「Pixel C」タブレット、次期「Pixel 2」のユーザーは、Android Oを入手できる。

OSとアプリケーションの起動が高速に

 Android Oでは、OSとアプリケーションの起動が高速化する、とGoogleは約束している。同じハードウェアを使った場合、Android Oの全体的なパフォーマンスは、「Android 7.0 Nougat」より高速になるはずだ。

「ピクチャ・イン・ピクチャ」(PiP)モード

 Nougatでも、分割画面モードでアプリを実行することは可能だが、PiPモードを使えば、アプリを別のアプリの上に表示させることができる。そのため、例えば、ファイルをダウンロードしながらYouTubeで動画を視聴したければ、それも可能だ。

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