Intelは、AppleとQualcommの間で進行中の対立に正式に参戦した。米国時間7月20日、競合するチップメーカーのQualcommが「不正な慣行をいくつも組み合わせた網」を張っていると批判する公式声明を米規制当局に提出したのだ。
米国際貿易委員会(ITC)に提出されたこの声明は、一部のApple製モバイルデバイスに対してQualcommが特許侵害を主張した申し立てを受けたものだ。この申し立ての中で、QualcommはITCに対し、Qualcommの関連会社以外の企業によって供給されたセルラーベースバンドプロセッサを使用する「iPhone」の輸入を禁止するよう求めた。つまりQualcommは、Intel製品を搭載しているiPhoneを米国から締め出すよう求めた、ということだ。
AppleとQualcommの法廷闘争が始まったのは1月のことだ。Appleはその際に提出した訴状で、半導体大手のQualcommがチップの料金を過大に請求したことと、契約に定められた10億ドル近くにのぼる報奨金の支払いを保留していることを訴えた。
Intelは今回提出した声明の中で、Qualcommの要求が「Qualcommの唯一残っている競合との合法的な競争を回避しようと試みるものであるのは明らか」だと述べた。
「ITCのプロセスのこのような歪曲は、Qualcommが初期段階の競合や潜在的競合を潰して、能力に基づく競争を回避するために以前から利用してきた、さまざまな反競争的戦略の最新の試みにすぎない。そうした戦略は時に巧妙だったり複雑だったりするが、Qualcommの直近の申し立ては、かつてないほど露骨に反競争的な目的を意図している」(Intel)
Intelはさらに、Qualcommの要求を認めることは「公益に重大な損害をもたらす」と主張している。
Intelはその理由の1つとして、「高性能LTEモデム小売市場におけるQualcommの影響力を高めることによって、米国経済の競争条件を大いに傷つける」と述べている。Intelはさらに、「Qualcommに逆らうリスクについて、他のOEM各社に強力な合図を送ることになる」と主張している。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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