目の不自由な人を支援できるコンピュータという将来の約束の1つが、実現されつつある。
その最新例が、Microsoftの「Seeing AI」だ。無料「iOS」アプリとして米国などで7月12日にリリースされた同アプリは、「ユーザーの周囲の世界をナレーションする」。カメラを公園に向ければ、その風景の様子を教えてくれる。人物に向ければ、その人が微笑んでいるかどうかを教えてくれる。1ドル札に向けると、それがいくらかを教えてくれる。製品をスキャンすれば、それについて説明することも可能だ。
「端末を掲げて、周囲の世界に関する情報に耳を傾けてほしい」とMicrosoftは述べている。
初めて聞くとほとんど魔法のように思われる。しかしさらに素晴らしいことに、Microsoft以外にも多数の企業がこの問題に取り組んでいる。Apple、Google、Facebook、Amazonが類似のプロジェクトに取り組んでいる。
例えば、Facebookは2月、ニュースフィードの写真の内容を説明するために人工知能(AI)を活用する方法を説明した。Appleは、ナレーションを使って目の不自由な人によるコーディングの習得を支援している。
これは、AI技術を用いて構築されたMicrosoftの最新プロジェクトでもある。同社は、例えば音声で操作できるゲームなどを開発するための、ビデオゲーム開発者向けのツールもリリースしている。Microsoftは、「Tay」というTwitterプログラムを開発したこともあった。10代の少女のような会話をシミュレーションできるものになるはずだったが、複数のユーザーのいたずらで、フェミニストを嫌い、ヒトラーを崇拝し、セックスを勧誘するように教えられたことが問題となって公開停止された。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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