AlphaGoは囲碁で人間に勝ったかもしれないが、その開発者らの本当の願いは人間の役に立つことだ。
Googleは米国時間7月10日付けのブログで、「People + AI Research Initiative(PAIR)」という新しいプロジェクトにおいて、同社の研究者らは人工知能(AI)を人間にとってさらに有用なものにすることを目指して、人間とAIの間の関係に着目していると発表した。
同社は、次の3つのレベルでAIを再考するつもりだという。つまり、日常生活におけるツールとしてのAIの利用方法、あらゆる分野の専門家がそれぞれの職務を軽減するためにAIを活用する方法、そして実用的なAI開発をエンジニアに伝授する方法だ。
この新しい分野を開拓するために大きな動きに出たのは、Googleだけではない。ハーバード大学のバークマンセンターとMITメディアラボが指揮するEthics and Governance of Artificial Intelligence Fund(人工知能の倫理とガバナンスのための基金)は、公共の利益を目的としたAI開発に760万ドルの資金を援助するとしている。またGoogleは2016年に、Amazon、Facebook、IBM、Microsoftと連携して、Partnership on Artificial Intelligence to Benefit People and Society(人と社会に資するAIのためのパートナーシップ)という非営利団体を設立している。
Googleは、PAIRの一環として、新しいオープンソースのツールや教育資料を提供するほか、研究成果を公開して、AI推進を支援していくという。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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