「電動キックスクーター」もシェア--個人用モビリティ流行のシンガポールでサービス開始

 世界中で車や自転車などモビリティのシェアリングがブームだ。シンガポールでも米Uberに続き、2017年1月に中国発の自転車シェアリング「Mobike」や「Ofo」が参入し、普及しつつある。そしてこのほど、「電動キックスクーター」のシェアリングが始まった。

 電動キックスクーターなど個人用モビリティは、シンガポールで近年、持ち運びのしやすさや安価であることなどから急速に普及している。現地のストレート・タイムス紙の調べによると、同国には現在、電動キックスクーターの利用者が約2万人いるという。個人用モビリティの流行を追い風に、電動キックスクーターのシェアリングサービスは成長できるか。

電動キックスクーターのシェアリングサービス「Telepod」

 「Telepod」は、2016年にシンガポールで開始した電動キックスクーターのシェアリングサービス。自転車シェアリングと同じく、アプリでサービスを提供する。ユーザーは自分の位置情報を使って利用可能なスクーターを見つけ、利用料と初回のみデポジットとして49シンガポールドル(約4000円)を支払う。利用料は時間制で、10分ごとに1シンガポールドル(約82円)。

「Telepod」
「Telepod」

 電動キックスクーターにはIoTセンサとGPSが搭載されており、スクーターの位置を追跡できる。不正利用を防ぐのと同時に、利用者の移動パターンに関するデータを収集、解析することで、サービスの質向上につなげる。会社員や学生を主なターゲットにしており、通勤や通学をより快適にすることを目指している。

 2017年7月からシンガポール国内でテスト運用を始め、観光バスの発着所や国際会議展示場のある施設サンテック・シティや、大学やオフィスが点在するワンノース駅とブオナビスタ駅にステーションを設置している。クラウドファンディングサイトの「Kickstarter」では、5000シンガポールドルの資金調達を目標にキャンペーンを実施中だ。

「Telepod」
サンテック・シティのステーションにいる利用者たち(撮影:早川すみれ)

 使い方はシンプル。アプリを起動すると、現在地周辺にあるスクーターが地図上に表示される。使いたいスクーターを指定、予約し、行き先を入力。スクーターが置かれているステーションへ向かい、ステーションに設置されたQRコードをスマートフォンでスキャンすると、自動的に解錠され利用できる。

 スクーターはどのステーションにも返却できる。返却したステーションに設置されたQRコードをアプリでスキャンすれば利用終了。利用料は、あらかじめアプリ内のウォレットに入金しておく必要があり、クレジットカードかデビットカードで決済する。

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