iPhoneにGPS地図機能が搭載されたことで、初めて訪れた場所でも、街角で巨大な紙の地図を広げて観光客のようにばつの悪い思いをすることがなくなった。「Google Maps」とAppleの「Maps」はiPhoneで最も使用されるアプリで、登場以来、公共交通機関の案内など、さまざまな機能が着々と追加されている。
iPhoneはモバイルゲーミングという概念に改革をもたらした。誰でもタッチスクリーン上で指を使ってプレイできる「Angry Birds」などのアプリが大きな人気を博した。アプリの課金モデルも変わった。現在、多くのゲームは無料でプレイできる。開発者は販売価格を請求する代わりに、アプリ内購入という概念を考え出した。これは、ユーザーがゲームを進めながら、新しいレベルや機能にお金を払う仕組みだ。
アプリの市場分析を手がけるApp Annieによると、2017年1月時点で売り上げの多いiPhoneアプリの上位10件のうち、7つが「Pokemon GO」といったゲーム類だったという。
Appleはモバイル決済について最初に言及した企業ではないが、この技術の認知度が筆者の祖父母世代にまで広がったのは、同社の功績である。モバイル決済を利用すれば、スマートフォンを使って、さまざまなものを購入できる。つまり、現金の代わりにiPhoneで決済することが可能になった。iPhoneの「Wallet」アプリを使えば、店のクーポンやポイントカード、飛行機の搭乗券、映画館の入場券などを全て1カ所に保存することもできる。
現金はまだ廃れていない。モバイル決済を受け付けない場所は、今でもたくさんある。しかし、レジでスマートフォンを使うことは、以前より一般的になっている。
iPhoneがもたらした変化の数々をわずか10個にまとめるのは不可能である。上述の部分に収まらなかったものを以下で紹介しよう。
Appleは、簡単に言うと、モバイル端末上で「Adobe Flash」を排し、際限のないスクロールを非常に素晴らしいことに変えた。計算機や懐中電灯を携帯する必要がなくなった。「Visual Voicemail」のおかげで、だらだらと続く留守電メッセージを簡単にスキップできるようになった。ポッドキャストの登場で、ラジオをリアルタイムで聴く必要がなくなったほか、ヒット番組「Serial」のような新しい選択肢も増えた。
ソーシャルメディアもデスクトップからモバイルデバイスへと大々的に移行し、人々は友達と常につながっていると感じるようになった。Facebookによると、2016年第3四半期、同社の68億2000万ドルの広告売り上げの約84%はモバイル広告からもたらされたという。
その一方で、iPhoneは子供のADHDや集中力欠如の増加との関連性も指摘されている。政府はモバイル端末を使って市民を監視している。消費者は「Uber」配車サービスなどの利用と引き換えに、多くの個人情報を提供している。
しかし、そうした負の側面があるからといって、他人のiPhoneを奪い取ろうとしてはいけない。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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