Facebookは米捜査当局によるかん口令に対し、言論の自由の侵害であるとして異議を唱えている。
Facebookは裁判所の命令により、アカウント情報の開示を求める捜査令状が出されたユーザー3人に対し、その事実を伝えることを禁じられているという。BuzzFeedがコロンビア特別区連邦控訴裁判所から入手した資料を元に報じた。
Facebookが控訴裁判所に提出した訴状によると、同社は捜査令状により、「特定の3カ月間におけるFacebookアカウント3件に関するすべてのやり取りの内容、身元情報、およびその他の記録」を提出するよう求められたという。
Facebookは、政府によるこの捜査は「機密」ではないとした上で、「Facebookが政府に対して回答する前に、(捜査令状に)反対する機会」をユーザーに与えないのは、米国憲法修正第1条に違反する行為だと主張している。
この捜査の詳細は明らかにされていない。しかし、ある文書が示唆するところでは、この捜査令状が発行された時期は、ドナルド・トランプ米大統領への抗議活動を理由に200名以上が逮捕された時期と一致すると、BuzzFeedは報じている。
この件に関する審理は9月に予定されているが、Apple、Google、Microsoft、Twitterなどテック企業8社がFacebookを支持しているほか、デジタルにおける権利を守る活動を第一線で行っている非営利組織の電子フロンティア財団(EFF)などの団体も支持を表明している。
政府がユーザーデータの開示を要請しているという話を耳にするのはもはや珍しくないが、ほとんどの場合、こうした要請はテロ攻撃の捜査を進めるために適用されている。ユーザーデータの開示は、政府とテック企業の間でたびたび争点になっている。中でも注目されたのは、カリフォルニア州サンバーナディノで銃乱射事件を起こした犯人の「iPhone」のロック解除をめぐって、2016年にAppleと米連邦捜査局(FBI)が争った一件だった。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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