フランス・パリに本社を置くコミュニティ型ベンチャーキャピタル「Hardware Club」は6月19日、同社のファンド「Hardware Club Fund I」の初回クロージングを完了し、2500万ユーロ(約31億円)の出資コミットメントを取得したと発表した。
Hardware Clubは、プライベート企業家ネットワークを活用し、世界中の優れたハードウェアスタートアップを支援するVC。2015年の発足以来、世界30カ国、260のハードウェアスタートアップが参加している。Hardware Clubは、プライベートコミュニティの形式を取っており、世界中のスタートアップが製造や流通などに関する情報を活発にやり取りしている。
また、台湾の鴻海科技集団(FOXCONN)やPegatronなどのEMSメーカーのほか、世界中の販売チャネルや代理店とのコネクションを有しており、コミュニティのメンバーであれば無料でネットワークを利用できる点が特徴だ。
同VCでは、コミュニティメンバーの中から、「Prynt」「Reach Robotics」「Keecker」「Aryballe」など、10社以上のスタートアップ企業に投資。2017年2月には東京オフィスを開設しており、日本のハードウェアスタートアップのほか、保険、不動産、自動車、製造業などとの連携強化を目指すとしている。
今回クローズしたHardware Club Fund Iは、ヘルスケア、フルスタックAIなど、ハードウェアとソフトウェアを組み合わせ、“ゲームチェンジ”を目指すスタートアップの支援を目的としている。投資は、 Hardware Club内の260社が対象となり、シードとシリーズAステージのスタートアップへの投資も検討するという。
なお、同ファンドへは、Mistletoeとデジタルガレージ子会社のDGインキュベーションがリミテッド・パートナーとして参加。そのほか、フランスのソブリン・ファンド「Bpifrance」と大手保険会社のCredit Mutuel Arkea、FOXCONN、世界中の戦略個人投資家なども参加している。
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