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赤ちゃん部屋用の空気汚染センサ「ファースト・ブレス」--年内に日本上陸へ

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 「オギャア」と生まれた瞬間から赤ちゃんが吸い込む空気は、彼らの健康や発育に大きな影響を及ぼす。衣服やオモチャ、そしてミルクや食べ物などと同じく、空気も安全で質の高いものを与えたいというのが親の心理だろう。

 そんな親心をくすぐる商品「ファースト・ブレス 」がアーイ・ケアにより開発された。室内の空気中のガスや粒子をデバイスで感知し、スマホのアプリケーションで知らせてくれるというもので、2017年内には日本市場への参入も予定されている。

ファースト・ブレス
主に赤ちゃん用に開発された空気汚染センサ「ファースト・ブレス」

4種の汚染物質を測定

 ファースト・ブレスは小さな家のようなかわいいフォルムの機器で、主にベビールームに置いたり、壁にかけたりできるようデザインされている。真ん中に穴が開いているほか、メッシュ構造になっており、最大限の通気性を確保。一貫した測定値を得られるよう、精度の高いセンサが効果的に配置されている。

 同デバイスで測定できる大気汚染物質は、PM2.5(2.5マイクロメートルの微小粒子状の物質)、TVOCs(総揮発性有機化合物)、NO₂(二酸化窒素)、CO₂(二酸化炭素)の4種。これに加えて室内の温度や湿度も計測される。PM2.5は自動車の排気ガスや煤煙などによる汚染物質で、中国都市部の問題になっていることで知られているが、一般家庭の室内でもちり・ほこり、ペットの毛、調理による煙などが原因で空気中に浮遊している。

 また、TVOCsは常温常圧で大気中に揮発する有機化学物質で、室内では化粧品、掃除用洗剤、塗料、建築素材などが発生源となる。さらに、NO₂はガスストーブやガスヒーター、暖炉などによる高温燃焼の副産物で、これらの汚染物質は咳、くしゃみ、頭痛、呼吸困難などを引き起こすほか、赤ちゃんの肺の発達に悪影響を及ぼしたり、アレルギーに対する抵抗力を弱めたりするという。

スマホのアプリで空気の質をモニター、解決策を提供

 ファースト・ブレスはIoTデバイスで、ユーザーはスマホのアプリケーションを通じて常にアクセスできる。デバイスで測定された汚染物質はこのアプリケーションで時系列で確認でき、一定以上の汚染が確認されると警告が送られてくる。その際には家電、家具、調理などの空気汚染の原因となりうる要素と、解決のためのアドバイスを与えてくれる。

 解決策はさまざまだ。窓を開けて、空気を入れ替えればいい場合もあれば、香料入りの洗剤の使用を控えなければならない場合もある。空気清浄に役立つ観葉植物を部屋に設置することを提案し、その育て方や効用についても説明が加えられている。

ファースト・ブレス
「ファースト・ブレス」のアプリ(現在開発中)で室内の空気の状況をチェック

 アーイ・ケアは現在、LINEとの連携で、空気の汚れをプッシュ通知してくれるチャットボット(自動会話プログラム)を開発中。ほかに、音声認識技術の「Amazon Alexa」を介した音声警告システムも開発しているという。また、解決策の提供については、スマホのアプリケーションのみならず、ユーザーに応じた解決策のメルマガを配信したい考え。ユーザーが各々の環境の中で空気の質を効果的に改善できるよう、同商品は進化を続けている。

2017年夏に日本・欧州で同時リリース

 ファースト・ブレスはセンサ技術の開発を強みとし、IoT市場への参入を図る親会社により考案された。同親会社は韓国を本拠地としているが、デザインやマーケティングの観点から、同製品の開発拠点はオランダ現地法人となっている。


アーイ・ケアのチーム

 2017年夏には日本と欧州で同時リリース。欧州では「Kickstarter 」、日本では「GREEN FUNDING 」を通じたクラウドファンディングとテストマーケティングを行う予定。日本では、7月に東京ビッグサイトで開催されるギフトの見本市「ギフテックス 」にも出展し、商品を宣伝する計画。

 実際に商品が店頭に並ぶのは2017年冬になる見通しで、「蔦屋家電」などハイエンドマーケット向けの小売りでの販路拡大を模索する方針だという。オランダは欧州市場、日本はアジア市場へのゲートウェイと位置づけており、将来的には中国・米国市場への進出も視野に入れている。

 屋外の空気汚染が取り沙汰されるが、室内の空気には外気のほか室内の汚染要因が加わるため、実は汚染状況が外気より深刻という。空気汚染センサは家庭内の大気汚染対策を促し、一日の大半を室内で過ごす赤ちゃんの強い味方となってくれるに違いない。

(編集協力:岡徳之)

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