IKEAの新たなミッションが明らかになった。
IKEAは宇宙、少なくとも宇宙に近い環境に向かって進んでいる。具体的には、米国西部のユタ州にある火星砂漠研究基地(MDRS)を目指している。そこで、IKEAの複数のデザイナーが、MDRSのハビタット(居住地)をより家庭的な場所にする方法を考えることになっている。
IKEAのデザイナーたちはMDRSで3日間過ごし、MDRSの「Mars Training Program」(火星訓練プログラム)のミニバージョンに参加する予定だ。このプログラムは、平箱包装家具が普及した地球から遠く離れた場所での生活に備えて、本物の宇宙飛行士を訓練するためのものだ。デザイナーたちは、宇宙建築家で米航空宇宙局(NASA)のコンサルタントであるConstance Adams氏と共に同プログラムに参加する。
IKEA Range and SupplyのクリエイティブリーダーであるMichael Nikolic氏は先週の発表で、「基本的に、われわれは3日間完全に隔離され、宇宙飛行士が3年間体験することを少しだけ味わうことになる。それは野営をしているときに感じるあの惨めさによく似ている。しかし、極めてクリエイティブな人たちと座って共に時を過ごせることは、素晴らしいことだ」と述べた。
砂漠に派遣されるIKEAのデザイナーたちは、何が場所や惑星を家庭的な雰囲気に変えるのかについて、自らの知見を共有したいと考えているが、IKEAは現時点では、火星用の本棚の設計を計画してはいない。同社は狭いスペースや都市生活用のデザインオプションの調査をさらに進めたいと考えており、その知識を今後の製品に活用する可能性がある。
「宇宙船や惑星表面のハビタットでの生活を想定してデザインするときは、創造性だけでなく、正確性も求められる。さらに、さまざまなものを本来とは別の目的に使用する方法を発見し、持続可能性の側面についても慎重に検討する必要がある。地球上の都市化や環境の問題についても、われわれは同じことをする必要がある」(Nikolic氏)
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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