Space Exploration Technologies(SpaceX)は、過去のいかなる組織よりも、個々のロケットや宇宙船を繰り返し活用し続けている。
今回は宇宙船「Dragon」だ。Dragonは米国時間6月3日、3トン近い補給物資や科学実験装置を積み込んで、国際宇宙ステーション(ISS)に向かった。
以前にも、今回と同じ「Dragon」がISSへの補給ミッションを遂行したことがあるため、SpaceXは同じ宇宙船を2度にわたって軌道に送り出した最初の企業となった。5日にISSに到着後、宇宙飛行士らは、ミバエを観察するための実験装置や骨量の減少を防止できる可能性のある薬品など、取り扱いに注意を要するさまざまな与圧物資の積み下ろしを開始できるようになる。
米航空宇宙局(NASA)のプレスリリースによると、Dragonには、新しいソーラーパネルの実験をしたり、科学者らが中性子星の物理的性質を調査したりするのに役立つ物資も積み込まれているという。
SpaceXはさらに、Dragonを送り出した後、またも新たなFalcon 9ロケットの着陸を成功させた。ロケットは今回、海上にある同社の無人船の1つに着陸するのではなく、フロリダ州ケープカナベラルにある着陸パッド「Landing Zone 1」に帰還した。現在のところ、これで陸上への着陸は5回成功したことになる。これ以外に、成功するまで少し時間がかかったものの、無人船への着陸も何度か実施している。
今回の打ち上げは数日早く予定されていたが、天候の問題から日程が変更された。打ち上げにあたっては、先ごろ打ち上げられた米国の極秘スパイ衛星が、当初予定されていたDragonとISSのドッキングに間に合うようにISSの近くを通り過ぎる軌道上にあるとの陰謀論が強まっていたが、打ち上げが遅れたことでこのタイミングは失われた。
Dragonは約1カ月にわたってISSにとどまり、その後太平洋上に帰還する予定だ。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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