ドローンによる配達で使うパラシュート入り宛名ラベル--アマゾンが特許を取得

 ドローンで荷物を配送することの実現性が検討されており、IBMBoeingといった企業が関連技術を特許化しようと取り組んでいる。Amazon.comも、傘下のAmazon Technologiesを通じ、合体して柔軟に運用できるドローンによる配送技術を出願した。

 今回は、そのAmazon Technologiesが考案した、荷物をパラシュートで降下させられる宛先ラベルに関する技術を取り上げる。同社がこの技術を米国特許商標庁(USPTO)へ出願したところ、米国時間5月30日に「AERIAL PACKAGE DELIVERY SYSTEM」(特許番号「US 9,663,234 B1」)として登録された。出願日は2015年8月26日。


登録されたAmazon Technologiesの特許(出典:USPTO)

 この特許は、無人で飛行するドローンで荷物を運ぶ際、ドローンを着地させて荷物を置くのではなく、空中で荷物を落として配送先へ届ける技術を説明したもの。落とす際に荷物を壊さないようにするためパラシュートを使うのだが、そのパラシュートを宛名ラベルに組み込んでおく、というアイデアがポイントである。


宛名ラベルにパラシュートを組み込むアイデア(出典:USPTO)

 パラシュート入り宛名ラベルの片面は粘着性があり、通常のラベルと同じく荷物に貼り付けられる。そして、ドローンから荷物が切り離されると、ラベル内から引き出されたパラシュートが展開する仕組みだ。これにより、通常の配送とほぼ同じ作業手順でドローン投下タイプの配送に荷物を回せる。


ピッキング、梱包から配送までの流れ(出典:USPTO)

 パラシュートのキャノピーには宛先などの情報を印刷しておくことが可能。また、荷物の形状によっては、パラシュート入り宛名ラベルを複数使うことも考えられるとしている。


パラシュートに各種情報を印刷(出典:USPTO)

パラシュート入り宛名ラベルを複数使うことも(出典:USPTO)

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