IBM、輸送ドローンが空中で荷物を中継する技術--運搬できる距離を延長

 IBMは、ドローンで荷物を運搬する際の輸送距離を長くするための技術を考案した。この技術を米国特許商標庁(USPTO)へ出願したところ、米国時間2月7日に「IN FLIGHT TRANSFER OF PACKAGES BETWEEN AERIAL DRONES」(特許番号「US 9,561,852 B1」)として登録された。出願日は2016年1月4日。


登録されたIBMの特許(出典:USPTO)

 この特許は、何らかの目的で荷物を運ぶドローンが空中で別のドローンに荷物を引き渡し、全体としての輸送距離を長くする技術を説明したもの。ドローン1機だとバッテリ容量などの理由で飛行距離に制約があるのだが、複数のドローンを使って中継すれば、その制約から解放される。

 特許のアイデアは極めてシンプル。荷物を受け渡すための仕組みを備える2機のドローンが、コントローラに飛行高度と向きを制御されて荷物を中継する、という内容だ。


飛行中のドローンが空中で荷物を受け渡す(出典:USPTO)

 第1クレーム(請求項)では、荷物を受け渡す具体的な機構に言及していない。そのほかのクレームや実施例などでは、2機のドローンがアームを接続して受け渡したり、合体するようにしてから荷物をスライドして受け渡したりする仕組みが説明されている。


アームを接続して受け渡す仕組みも説明されている(出典:USPTO)

 なお、配送ドローン技術はAmazon.comも開発しており、同社傘下のAmazon Technologiesがドローンを合体させることで輸送可能な距離や重さ、数量などを増やす特許を出願している。


ドローンが合体するAmazon Technologiesの技術(出典:USPTO)

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