Appleの年次開発者会議「Worldwide Developers Conference(WWDC) 2017」が米国時間6月5日から、カリフォルニア州サンノゼのマッケナリー・コンベンションセンターで開催される。当初の予想に反して、会場は現在同社が準備中の新キャンパス「Apple Park」ではない。予想といえば、本記事では、来週のイベントでの発表内容について専門家らが予想していることを見ていきたい。
WWDCは開発者とコーディングに関するものだとされているが、Appleはここ数年、このイベントをそれ以外の発表の場に使ってきた。2015年には「Apple Music」を発表した。2013年は「Mac Pro」(円筒型がごみ入れにも例えられて話題になった)を、Philip Schiller氏が"Can't innovate anymore, my ass!"(これ以上ないほど革新的なんだよ、こんちくしょう!)という不滅のセリフで紹介した。
2017年は、Appleが春の発表イベントを開催しなかったことを考慮すれば、WWDCの基調講演で何かしらコーディング以外の発表があると予想できる。われわれが期待することは次の通りだ。
IT業界の予想は天気予報のようなもので、ある程度のハズレはつきものだ。だが、分からないことがあるとはいえ、ここに挙げるのは、WWDCで発表されるのがほぼ確実な「大本命」だ。
Appleは毎年、デスクトップOSの「macOS」を規則正しくアップデートしてきた。今年も例年通りだろう。注目すべきは、Appleが全く新しい革新的な機能を披露するのか、モバイルOSの「iOS」との統合への長い道のりを進み続けるのか、といったところだ。
Appleはこれまで、macOS(かつての「OS X」)のバージョン名を、動物やカリフォルニア州の名所にちなんだものにしてきた。今年も恐らく、カリフォルニアの名所の名前になるだろう。
最近のAppleが中心にしているのはiOSだ。WWDCこそ、Appleが「iOS 11」を発表すべき時だ。iOSの発表が特に興味深いのは、ここで発表される新機能が、同じ年の秋に発表されるiOS端末を予測する指標になることが多いからだ。10周年記念モデルのiPhoneの登場が9月か10月に予想される中、開発者はこの発表に大きな関心を示すだろう。
「Apple Watch」は、主にフィットネスとヘルスケアを中心に進化を続けてきた。今年もフィットネス関連の機能の発表(と、ちょっとしたお披露目)がありそうだ。
Appleがアプリを利用できる新世代の「Apple TV」を発表して以来、かつては「ホビー」とも呼ばれたこのセットトップボックス向けに、アプリ開発と制作が拡大している。Appleがオリジナルコンテンツを制作するといううわさは以前からある。Huluなどの競合が旧来のテレビネットワークとの提携を開始しているのだから、この領域にAppleが参入する可能性はある。2017年中にAmazonの「Prime Video」がついにApple TVで視聴できるようになるといううわさもある。両社がうまく協力していく方法が見つかればの話だが。
Appleは新しい本社キャンパスを大きく前進させた。同社は長い間、自社の環境意識をアピールしてきたので、WWDCの基調講演でもこのトピックについて時間が割かれるのは間違いない。
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