“子ども向け”YouTube、日本でも提供開始--アニメから知育動画まで幅広くカバー

 グーグルは5月31日、子ども向け動画配信サービス「YouTube Kids」を日本で提供開始した。


講談社が提供する「キッズボンボン」に出演する、なるさん(左)といっちーさん(右)。ダンスのほかにも絵本読み聞かせ動画のナレーションなどを担当しているという

 YouTube Kidsは、2015年に米国でスタートしたサービスで、28カ国で展開。7つの言語に対応している。1週間で800万のアクティブユーザーがアクセスし、これまで300億回以上再生されているという。なお、YouTubeの教育コンテンツは、1日あたりでは5億回再生、100万シェアに達するという。

 同サービスは、子ども向けに使いやすさ・見やすさを考慮し、シンプルなUIを採用。音声での検索にも対応する。保護者向けには、タイマー機能を提供。指定した時間になると「時間だよ、またね!」というメッセージとともにアプリが停止する。カスタマイズ機能も実装しており、検索機能をオフにしておすすめ動画のみ視聴させることもできる。パスコードの設定も可能。

 動画は、「アニメ・ドラマ」「おんがく」「まなぶ」「はっけん」の4つのカテゴリに分かれており、“わくわくする場”、”好奇心を満たす発見の場”、”心をゆたかにする場”をテーマに持つ。コンテンツ自体はYouTubeにアップロードされているものが対象で、YouTube Kids専用のコンテンツは存在しない。動画の選定は、アルゴリズムで適切な動画のみ表示されるようフィルタリングされている。保護者側で特定のコンテンツやチャンネルをブロックすることもできる。


「YouTube Kids」のホーム画面

 日本で提供されるコンテンツは、「セサミストリート」や「ひつじのショーン」といったグローバルコンテンツ以外にも、アニメ・ドラマでは「しまじろう」「妖怪ウォッチ」「ペネロペ」のほか、「ママがおばけになっちゃった!」という絵本の読み聞かせ動画なども提供。海外コンテンツでは、日本語字幕により自然に英語に触れられる機会も提供するという。

 おんがくでは、「プリキュア」や「動物戦隊ジュウオウジャー」のダンス動画、歌いながら英語が学べる動画などもあるという。また、まなぶでは、昆虫、世界地図、英語、日本語といった視覚的に学べるコンテンツが用意されている。はっけんでは、折り紙や動物、理科の実験、面白いサッカープレー、人気YouTubeクリエイターのダンス動画などが揃っている。また、世界中の子供が発信する動画も視聴でき、同世代の子どもたちの活躍を見たり、社会との接点を学べるという。

 YouTube Kidsでは、YouTubeクリエイターによる子供向けコンテンツも拡充させている。例えば、4つの関連チャネルを合わせた動画再生数が53億回を超える人気チャンネル「Kan & Aki's CHANNEL」によるダンス動画や、はみがきの動画など知育向けコンテンツも提供する。

 また、コンテンツパートナーとして出版社やアニメーション会社とも連携。講談社では、絵本の読み聞かせ、昔話、手遊び、文字の書き方といった幼稚園や小学校で学ぶ内容を動画で提供する「キッズボンボン」を展開。また、小学館の「コロコロコミック」公式チャンネルもパートナーとなり、7月15日よりYouTubeオリジナルアニメを配信する。東映アニメーションでは「プリキュアチャンネル」などとも連携する。


「YouTube Kids」発表会には、GoogleでYouTubeグローバルFamily&Learningコンテンツディレクターを務めるマリーク・デュカード氏(中央)や、YouTube Kidsで配信されるアニメ作品のキャラクターたちが集結した

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