Microsoftが新しい「Surface Pro」を発表した。プロセッサがアップグレードされ、より薄く、軽くなり、幾つかの改善も施されたが、価格設定が売り上げ増や人気の足を引っ張りそうだ。
Surface Proのアップデートについて知るには、まずこのデバイスが「何でないか」を確認するのがベストだ。
キックスタンドの改善くらいでは、Surface Proの販売の流れが大きく変わるとは期待できない。この程度のアップデートでは製品ライフサイクルの状況は大して変わらないし、Surface Proの特徴であるキーボード(タイプカバー)が別売である限り、価格競争で弱い立場だ。
さらに衝撃的なのは、Microsoftがテクノロジ製品市場の要求に応じきれていないことだ。Surfaceシリーズは数年前は先端的で、デザインも斬新だったが、今では先端性は消えてしまい、もっと良い製品も出ている。
MicrosoftはSurface Proの価格面で他社に対抗できていない。スタイラスは99.99ドルで、ディスプレイに載せて使う別売の「Surface Dial」も99.99ドルだ。そしてさらに、キーボードもある。キーボードと(ほとんどの場合は必携の)スタイラスを新しいSurface Proと一緒に購入すると、総額は1000ドルを超える。
言い換えれば、Dell、HP、LenovoなどのPCメーカーはSurfaceに似たデバイスをより手ごろな価格で提供している。筆者は以前、Surfaceの競合製品がオリジナルよりも好調で、企業購入につながる企業との関係性を既に確立していると指摘した。Microsoftの今回のSurface Proのアップデートには、現在の状況を変えそうなものは見いだせない。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス