日本ではあまりメジャーではないが、海外ではかなり古くから存在しているのが、パスワードをはじめとする機密情報を安全に送信するためのサービスだ。これらは一度表示するとデータが自動削除されてURLが無効になるか、あるいは有効期限を超えた場合も自動削除されてサーバ上からなくなる仕組みになっており、メールなどのログに残したくないパスワードや個人情報を相手に送りたい場合に向いている。
これらのサービスのいう自動削除はあくまで自称であり、本当にサーバ上から抹消されているかどうかは利用者の側からは確認のしようがないが、パスワードを記して平文で送信したメールがサーバ上にそのまま放置されている状態と比べるならば、こちらのほうが第三者に閲覧される可能性は低いだろう。ブラウザ上での表示時間に制限を設けたり、URLの表示にパスワードを用意しているサービスもある。
今回は、これらのサービスを5つ紹介する。いずれも海外のサービスだが日本語の入力に対応しており、なかにはテキスト以外にファイルを送信可能なサービスもあるので、幅広い用途に利用できる。さらにセキュアに利用するのであれば、今回紹介するサービスを複数組み合わせ、データを割符のように分割して送るのも、ひとつのアイデアだろう。ぜひ活用してみてほしい。
「Simlink」は、テキストのほかファイルの送信にも対応。自動削除されるまでの期間は24時間で固定されている。プレビュー機能により主要なフォーマットについてはダウンロード前に内容を確認できる。PCとスマホで同じインターフェースが利用できるのも特徴。
「NoteShred」は、テキストのほかファイルの送信にも対応。一度表示すると無条件に削除する以外に、有効期限を1時間~24週先の範囲で選択することも可能。削除完了をメールで知らせてくれる機能も搭載する。利用にあたっては無料アカウントの作成が必須となる。
「One-Time Secret」は、送信できるのはテキストのみ、一度表示されると無条件に削除されるほか、表示せず7日が経過した場合も自動削除される。無料のユーザ登録により保存期間が14日に延びるほか、URLを記したメールをサイト上から直接送信できるようになる。
「Privnote」は、送信できるのはテキストのみ、一度表示すると無条件に削除する以外に、有効期限を1時間後~30日後の範囲で選択することも可能。またパスワードオプションを設定することにより、ページのURLが漏洩した場合の第三者の閲覧を防ぐことができる。
「DestructingMessage.com」は、送信できるのはテキストのみ、表示した瞬間にカウントダウンが始まり、15秒~5分が経過したのち自動的に削除されるなど、今回紹介する中では唯一、ブラウザ上での表示時間に制限があることが特徴。
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