Qualcommは米国時間5月17日、Appleの「iPhone」や「iPad」の製造委託先を相手取り、特許使用料の支払いを停止した行為に対して対抗訴訟を起こした。
Qualcommがライセンス契約の不履行を理由に提訴した相手はFoxconn、Pegatron Corporation、Wistron Corporation、Compal Electronicsの4社。QualcommはAppleが「それぞれの被告の行動を指揮している」と主張しており、メーカーに既存の契約上の義務を履行させるための裁判所命令を求めている。
4月、AppleはQualcommとの法的な争いが決着するまで委託製造業者への利用料の支払いを保留する決断を下していた。この行動はQualcommの収益の見通しに大打撃を与えたため、同社は支払いがなされない可能性を織り込んで業績見通しを下方修正していた。
そして現在、Qualcommは、ライセンス契約はAppleが初代iPhoneを販売する前に結ばれたものであり、Appleがメーカーに影響を与える立場にはないと主張している。さらにQualcommによると、Appleが訴訟を起こした契約と同じ契約の下で、メーカーはApple以外の製品においてQualcommの技術の利用料を引き続き支払っているという。
「長期におよぶライセンシーに対して、契約を履行させるためにこのような行動を起こさなければならないことは残念だ。しかし、同意した公正で妥当な利用料を支払うことなく、これらのメーカーとAppleが当社の貴重な知的財産を利用する行為は不問に付すことはできない」とQualcommの法務顧問を務めるDon Rosenberg氏は述べている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」