Microsoftは2017年末までに、幅広い種類の端末に同社のデジタルアシスタントソフトウェア「Cortana」を搭載する計画だ。Microsoftのソフトウェアを搭載するインターネット接続型スピーカーが、近いうちに購入できるようになるだろう。
同社の目標は、あらゆる大手IT企業を巻き込み、Microsoftのソフトウェアとデバイスを人々の生活の中心に位置づけるという数十年来の夢を実現することにある。
Microsoftはこの目標に向けて、サムスン傘下のHarman Kardon、Intel、HPといった企業と協力して、これらのデバイスを開発している。
Microsoftの最高経営責任者(CEO)を務めるSatya Nadella氏は、シアトルで開催された同社の開発者会議「Build 2017」で、「開発者として、社会のあらゆる部分、そして経済のあらゆる部分にわれわれが影響を与える機会がこれほどまで大きかったことはいまだかつてない」と述べた。
この取り組みは、Nadella氏が3年前にCEOに就任して以来進められている、Microsoftのより広範囲にわたるハイテク業界に対するアプローチの一環である。同氏がCEOに就任してから数カ月のうちに、Microsoftは生産性ソフトウェア「Office」のApple製「iPad」「iPhone」向けバージョンをリリースした。それ以降、音声アシスタントのCortanaからプログラミングツール「Visual Studio」にいたるまでの同社のソフトウェアを、「Mac」などの競合端末で広く使用できるようにすると約束している。
業界アナリストらは、この動きによってMicrosoftは、スマートフォンといった他社に太刀打ちできない業界を追い求めるよりも、自社が得意とする分野(ビジネス顧客を支援する技術の構築など)に集中できるとしている。またこれは、消費者に同社製品をアピールする上でも効果があった。「Windows 10」搭載端末は5億台、同社の生産性ツール「Office 365」を月に1回以上使用するユーザーは1億人、Cortanaを使用するユーザーは1億4500万人を超えている。
また同社は開発者向けに「Cortana Skills Kit」のパブリックプレビュー版をリリースした。つまり、Cortanaにピザの注文やラジオ局の再生などを指示できるようになる。2016年に発表されたMicrosoftのボットソフトウェアを利用する技術だ。
読者も気づかぬうちに、Cortanaに話しかける機会が増えるかもしれない。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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