MasterCardは米国時間4月20日、開発中の新しい生体認証クレジットカードについて、南アフリカで2件の試験導入を完了し、近く欧州とアジアでさらなる試験を開始する計画であることを明らかにした。MasterCardによると、2018年初頭までにこのカードが米国の顧客に提供される可能性があるという。
このカードには、小さな指紋リーダーが搭載されており、最大2つの指紋をチップ上に保存できる。ユーザーはカードをチップ読み取り決済端末に挿入するときに、指を指紋リーダーに当てる。そしてカード所有者は認証され、決済が承認される。所要時間は通常のチップ決済と変わらない。
PINや署名は不要で、新しい決済端末も必要ない。カードは既存の端末から電力を取得できるためカードにもバッテリは不要だという。またこの新しいカードは、既存のプラスチック製カードと同じくらい薄い。
このカードは、通常の4桁のPIN番号や署名よりも格段にセキュリティが強化されている。このようなカードは、盗まれたとしても他人に使われる心配はないとMasterCardは述べている。
南アフリカでは、スーパーマーケットチェーンPick n Payと、Barclays Africa傘下のAbsa Bankの従業員を対象に試験導入された。
顔認証や指輪による決済など、新しい決済コンセプトが次々と登場している。Appleは、「Apple Pay」で指紋技術を利用している。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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