MasterCardが利用者の個人認証に顔認識を利用するモバイルアプリをテストしている。このアプリをダウンロードすると、スマートフォンの画面を見て1回瞬きするだけで、決済ができるようになる。瞬きをするのは、泥棒が利用者の顔写真をアプリに見せて、利用者になりすますのを防ぐためだ。別の個人認証手段として、同アプリは指紋読み取り機能も備えている。
アプリの一般リリース時期はおろか、公開の可能性についても、現時点では何も発表されていない。このアプリは、MasterCardのエンタープライズセキュリティ&セーフティ担当プレジデントを務めるAjay Bhalla氏がCNNMoneyとのインタビューの中で、一部の情報を先行的に明かしたものだ。Bhalla氏はこのインタビューで、「自撮り世代」向けのパスワードに代わる個人認証手段について語っている。
同アプリは利用者の指紋も顔写真もMasterCardに送信することはない。その代わりに、画像をコードに変換してMasterCardに送信する。そのプロセスはセキュアだとMasterCardは述べているが、送信されるデータが攻撃を受ける可能性を完全に排除することはできない。対照的に、例えば、Appleの指紋認証技術「Touch ID」は「iPhone」上ですべてのプロセスが完了するので、データは一切送信されない。
MasterCardは音声認識、さらには利用者の心拍を計測して個人を認証する仕組みもテストしている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」