Facebookは米国時間4月18日、カリフォルニア州サンノゼで開催している同社の年次ソフトウェア会議F8で、「Messenger」の新機能を発表した。カスタマーサービス担当者とのやり取りなどの面倒な部分を省きつつ、ユーザーが企業と連絡を取るためのさらなる手段を提供することを目的としている。
「人々は、企業とのやり取りにMessengerを使う方を好む」と、Messengerを統括するDavid Marcus氏は18日、同カンファレンスで述べた。「企業に電話をかけたい人などいない」(Marcus氏)
新機能の1つは、「Discover」というタブだ。ここでは、CNN、Nike、NBAなどのブランドの中から、最近使ったボットや人気のボットを見たり、検索したりできる(「ボット」とは、注文や予約などの簡単なタスクをユーザーのために自動的に実行できるソフトウェアのこと)。近くのレストランや企業からのボットを検索して、料理を注文したり予約をしたりすることもできる。
またFacebookは、新しいQRコードを導入することも明らかにした。スポーツイベントやコンサートに実際に出向いたときに見つけることができ、QRコードを自分の端末のカメラでスキャンすると、Messengerボットが詳しい情報を提示してくれる。例えば、FacebookはNBAのゴールデンステート・ウォリアーズと提携して、同チームのアリーナにQRコードを配置し、ハイライト情報、グッズ、駐車場情報を示すなど、試合に訪れた観客にこれまでにない新しい体験を提供する予定である。
Marcus氏は先週のブリーフィングで、12億人の月間アクティブユーザーを擁する同社の規模について、「われわれは、メッセージングアプリの事実上の空白ページだ」と述べていた。「メッセージングアプリのイエローページになれるチャンスがある」(Marcus氏)
「Chat Extensions」というもう1つの新機能では、複数のユーザーが同じボットとグループチャットすることができる。つまり、チャットスレッドの中で、Messenger内から他のアプリを制御することができる。例えば、Spotifyとの提携により、チャット画面から音楽を選択して再生することができる(「Apple Music」には「まもなく」対応する予定)。また、OpenTableとの提携によって、同じようにして予約が可能だ。
Marcus氏は、これらすべての新機能の背景に、Messengerは、ユーザーがくつろぎ、ゲームをプレイし、食事をして、友人とおしゃべりをするソーシャルリビングルームのようなものだという概念があると述べた。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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