スマホは大好きなのに通話は嫌い--増える「電話恐怖症」の現実 - (page 2)

Gael Fashingbauer Cooper (Special to CNET News) 翻訳校正: 川村インターナショナル2017年04月19日 07時30分

電話恐怖症

 Stephens氏によると、電話をかけることは、「彼らが成長する過程でやり方を覚え、理解する一連のスキルには含まれていない」という。そのため、同氏は講義中、学生に対して、自分の選んだ相手にリアルタイムで電話をかけるよう求める。

 「私は学生たちにこう語りかける。『ほかの人と実際の会話をしてほしい。そして、これは怖くも難しくもないことだと気づいてほしい。単にあなたたちがもうあまりやらなくなったというだけのことだ』」とStephens氏。学生たちはこの課題の内容を聞くと笑い出すという。

 それは緊張からくる笑いなのかもしれない。

 Stephens氏のかつての教え子であるKathleen Arnoldさんは、何人かの学生が電話をかけることを不意に求められて、「パニック」状態に陥いった様子を目撃している。「多くの学生が電話をかけることに強い不安を感じていた。その中には、両親に電話をかけるだけの学生もいた」(Arnoldさん)

 確かに、社交不安障害のある人にとっては、電話もまた、恥ずかしさを感じさせたり、判断や批判されることに対して激しい恐怖心を引き起こしたりする一種のコミュニケーションなのかもしれない。電話で話すことに対して、ときには精神を衰弱させるような深い恐怖を感じる人々を表す、電話恐怖症という言葉もある。ほかの恐怖症と同様、電話恐怖症も好ましくない体験(例えば、大きな精神的衝撃を与える知らせを電話で聞かされた体験)によって引き起こされることがある。

 それとは対照的に、Stephens氏の教え子の多くは、昔からよくある、何か新しいことを試すよう求められたときに感じる不安や恐怖心にさいなまれるようだ。Stephens氏によると、学生たちは、「ほかの人間と生で話すときに最初に感じる、拒絶されることに対する恐怖心を克服する」方法を教わる必要があるという。

 電話を避けることが「拒絶されることに対する恐怖心」と説明されるのは、奇妙な感じがする。もしかすると、筆者は地元の雑誌に電話してインターンシップについて尋ねたときや、あの柔らかい髪のフェンシング選手に電話して2年生のダンスパーティーに一緒に行こうと誘ったとき、拒絶されることを密かに恐れていたのかもしれない。だが、ほとんどの場合、電話の全盛期時代に拒絶される恐怖が筆者の頭をよぎったことは全くなかった。そばにいない人とコミュニケーションをとる必要があったので、電話帳に指を走らせて(若者たちよ、意味はGoogleで検索してほしい)、電話をかけたまでのことである。

 「この(年代の)集団も同じだと思うが、彼らは単に、人々と連絡を取る方法がほかにあるので、電話を避ける」(Stephens氏)

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提供:CBS News

電話に出ることに対するためらい

 Arnoldさんの場合は、電話をかけることよりも、電話に出ることの方が厄介に感じることがあるという。

 「私は重要な電話や見知らぬ番号からの電話に出ずに、留守電に応答させることがよくある。その会話をする準備ができていない状態で不意を突かれるのが嫌だから」(Arnoldさん)

 詐欺師がはびこる今の時代を考えると、筆者もそれは理解できる。

 筆者は先日、見慣れない番号からの電話を留守電に応答させた。詐欺でないなら、電話をかけてきた人がメッセージを残すはずだと考えたからだ。ふたを開けてみると、それは詐欺とは正反対の電話だった。窃盗未遂犯が、筆者のデビットカードをWalmartで使おうとしていることを知らせる信用組合からの電話だったのだ。それでも、自分のとった行動は間違っていなかったと今でも感じている。電話の発信者にメッセージを残すよう強制することで、相手が筆者を助けるふりをして金銭をだまし取るための個人情報を聞き出そうとする詐欺師でなく、信用組合であることを確認できた。

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