また、タイピング位置をできる限り正しく捉えるため、「ヴァーチャル・レイアウト」という概念を導入。人によってクセがあり、同じ「A」のキーを打っていても隣の「S」に近かったり、下の「Z」に近かったりする。ユーザーのクセを学習して、それぞれに合わせたキーボードを即時つくる仕組みだ。
「物理キーボードにも勝てるかもしれない。キーボードの位置と大きさを変えることはどこもやっていない。間違いなく初のトライアルだと思う。(ヴァーチャルレイアウトは)ユーザーが変わると変えなければいけない。姿勢によっても変わるので、素早い学習が必要になる」(レノボ Research & Technology リサーチャーの戸田良太氏)と説明した。
キーボードの学習となると、パスワードや機密文書などを入力するデバイスとして心配になるのがキー入力を記録する「キーロガー」といった問題だ。しかし、タイピングの履歴は記録せず、どこを押したかというレイアウトだけという。「クリティカルなデバイスなので、記録しない方針。キーを何回打っているかもわからない。(打鍵箇所が)集まっているか、集まっていないかだけ」(戸田氏)としている。
今後の展開については明らかにしなかったが、この技術を応用して、通常のThinkPadにも搭載することも考えられる。物理キーボードに比べると、部品点数が少なくて済むHaloキーボードは、軽量化や薄型化に貢献するだろう。またThinkPadシリーズは、バスタブ構造による「防滴キーボード」を特徴としているが、フラットなHaloキーボードなら、さらに防水機能を高めることも可能になる。
「機能を評価いただくシーンも多いが、一般のお客様は薄くてカッコイイと興味を持ち、触ってみて手書きが速いね、さらにタイピングもできるの?という流れ。レノボ=安物ということではなく、レノボといえばこのような形のイノベーティブな商品群を象徴するイマドキのブランドである。この1年間でわれわれの評価も変わったと体感している」(後藤氏)とし、レノボの設計と技術力をアピールした。
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