「Galaxy S8」は、前面の端から端までを覆う「Infinity Display」と、強力なオクタコアプロセッサによって、スマートフォンの要求水準を大きく引き上げたが、Appleはそんな高い水準に挑む構えのようだ。
うわさによると、Appleは2017年秋のリリースが見込まれる「iPhone」の10周年記念モデルに向けて、独自のベゼルレス設計に取り組んでおり、Galaxy S8と同じような機能をいくつも採用する予定だという。はたしてAppleは、もっとうまくやれるのだろうか。
うわさされている以下の4つの機能によって、次期iPhoneは有力な対抗機種になる可能性がある。
Galaxy S8は前面の83%がディスプレイだ。これは驚異的な構造であり、iPhoneが端から端まで、上から下までの画面を採用してこれを上回る見込みは限りなく低い。Appleは2017年モデルとされる「iPhone 8」で、従来のLCDディスプレイから曲面OLEDスクリーンに移行するとのうわさだ。となると、ディスプレイが前面を100%覆う可能性もなくはないが、そのディスプレイをサムスンが製造すると予想されていることを考えると、その可能性は極めて低いだろう。サムスンが最高のディスプレイを競合に手渡すとは考えにくい。
ディスプレイで差が出せないとしても、「Touch ID」センサとホームボタンをスクリーンに埋め込めば、Galaxy S8のディスプレイを一歩リードできる可能性はある。Appleは2015年、超音波画像処理を利用してディスプレイパネルの下に指紋センサを配置する特許を取得した。最近のiPhoneに搭載されている「3D Touch」技術では、物理ボタンなしでインターフェースを操作できるので、iPhone 8でホームボタンも廃止される可能性がある。Galaxy S8では前面のホームボタンがなくなったが、指紋スキャナが背面に移動し、カメラに触れてしまいそうなほど近い位置になった。
Galaxy S8は虹彩スキャナと顔認識を利用してロックを解除することもできるが、当のサムスンですら、顔認識が最も安全なオプションでないことを認めている。AppleはiPhone 8に深度センサ付きカメラを追加して、この機能を改良する可能性がある。顔の輪郭をマッピングするだけではなく、周囲の様子もマッピングして、iPhoneに拡張現実(AR)機能を追加するというカメラだ。
Appleにとってバッテリ持続時間は以前から鬼門だが、今度こそはiPhoneのバッテリがサムスンの最新機種をしのぐかもしれない。米CNETはまだGalaxy S8のバッテリテストを正式には実施していないが、サムスンが慎重策に出たことはわかっている。Galaxy S8と「Galaxy S8+」では、電力を供給する先の画面が大きくなったものの、バッテリのサイズは「Galaxy S7」と同じだ(Galaxy S8+の方がわずかに小さい)。
バッテリ持続時間でGalaxy S8を超えられなかったとしても、画期的な充電方法が採用される可能性はある。Appleの特許には短距離ワイヤレス充電機能に関連すると思われるものもあり、それが実用化されれば特殊なテーブルトップやコンピュータ上で、あるいは他のApple製デバイスを使ってiPhoneを充電できるようになるかもしれない。
もし、以上の予想がすべて実現しなかったとしても、ヘッドホンジャックが復活する可能性はあるし、次期iPhoneの価格がGalaxy S8を下回ることも考えられる。奇跡は起きるものだ。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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