Appleが拡張現実(AR)製品を世に送り出すために、一流のエンジニアから成るチームの編成を進めているという。Bloombergは米国時間3月20日、Appleが採用している人材に関して詳しく報じた。
このチームには名の知れたApple社員も何名か所属しているが、Appleは外部から専門家を招いてチームを強化していると、Bloombergは匿名の情報筋の話として伝えている。また、スイスのUBSも、AppleのAR担当のエンジニアは1000名以上いるとの情報があると、2月28日付けのレポートで伝えている。このARチームを率いるとされるMike Rockwell氏は、2015年にDolby LaboratoriesからAppleに移籍した人物だ。このチームには現在、Facebook傘下のOculus VRにいたエンジニアや「Microsoft HoloLens」に関わっていたエンジニアのほか、ハリウッドの映画スタジオでデジタルエフェクトの仕事をしていたエンジニアらもいるという。
仮想現実(VR)が人工的な体験にユーザーを完全に没入させるのに対して、ARは現実の環境にデジタルの特殊効果を加えるものだ。Appleの最高経営責任者(CEO)Tim Cook氏は、ARが大きな可能性を秘めているとする考えを以前から表明していた。実際、Appleは、PrimeSense、Metaio、RealFaceといったAR関連の新興企業から技術を取り入れてきた。したがって、AppleがAR技術を搭載した製品に取り組んでいるという話も、大した驚きではない。
米CNETは2月、AR技術が「iPhone」の次期モデルに搭載される可能性があると報じた。「iPhone 8」になるとみられるこのモデルは、2017年後半に発売される見込みだ。また、AppleがiPhoneと無線接続できるデジタルメガネの開発に取り組んでいるといううわさもある。Bloombergは、そのようなメガネはまだ先のことだが、近いうちにiPhoneにAR技術が搭載される可能性はあると報じている。
AppleがAR技術をiPhoneに搭載すれば、Lenovoの「Phab 2 Pro」やASUSTeK Computerの「ZenFone AR」など、Googleの3Dマッピング技術「Tango」を搭載したスマートフォンと競合することになる。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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