「10周年記念iPhone」なんて、全然ピンと来ない。Appleは、そういう短絡的な考え方はしない。Appleという企業は、もっと視野が広いのだ。
だから、「iPhone Pro」と呼ぶ方がふさわしい。
価格1000ドルで有機EL(OLED)ディスプレイ搭載の次期iPhoneでAppleが計画していることについてのうわさやリーク、サプライチェーンのゴシップを総合すると、AppleがiPhoneを新たな方向に持っていこうとしていることは、はっきりしている。新iPhoneについての現時点のすべてのうわさ──OLEDディスプレイで、拡張現実(AR)をサポートし、まったく新しいフォームファクタで、無線充電式で、LightningポートではなくUSB-Cポートで、ホームボタンとTouch IDセンサがディスプレイに埋め込まれる──が本当であれば、それは従来とは大きく違うものになり、進化というより革命に近い。
そうであれば「10周年記念iPhone」というよりも、もっと完全に新しいクラスのデバイスだ。仮称として出回っている「iPhone 8」という名前にもうなずけない(だって、普通のiPhoneが8になったときにどうするんだろう?)し、もしAppleが「iPhone 7s/7s Plus」もリリースするとしたら、その名前は混乱を招くだけだ。
もっといい名前がある。「iPhone Pro」だ。
これなら、はっきりしていて、簡潔で、オリジナルのiPhoneと新しいiPhoneの違いを明確に表現している。
「Pro」のラインアップはAppleにとって新しいものではない。「Mac Pro」や「MacBook Pro」、「iPad Pro」もある。つまり、このブランディングはAppleのエコシステムでは既に馴染みのあるものだ。
AppleがLightningポートをUSB-Cポートに切り替えるという大きな変更を計画しているなら、次期iPhoneはiPhone Proと呼ぶにふさわしい。この変更で、iPhoneでは様々な新しい周辺機器が使えるようになるだろう。Proという名前は、これが従来とは異なるクラスのデバイスであることを明確にする。
それに先頃、Appleの最高経営責任者(CEO)であるTim Cook氏は年次株主総会で、Appleは「プロ向け市場にもっと注力する」と語った。多くの人はこれを、Mac Proやその他のクリエイター向けツールの刷新を意味すると受け取ったが、これらの製品群の売上高はiPhoneが稼ぐ現金と比べたら大海の一滴であり、説得力がない。
Appleが「プロ向け市場にもっと注力」したいなら、iPhoneこそがAppleにとってパーフェクトな製品だ。
だから私は、iPhone Proと呼ぶ。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」