企業に勤めながらも「いつかは独立したい」と考えていて、それなりの準備をして独立する場合もあれば、成り行きで独立することになる場合もある。いずれにせよ、企業の傘から離れて、1人で仕事を請け負うようになると、さまざまな問題が発生する。思ったように依頼が来なかったり、経理業務が苦手だったり。独立前は、会社のほかの部署の人たちがやってくれていたことを、すべて自分でやらなくてはならないことが、どういうことか、独立前には想像がつかないものだ。だからこそ、本書のような本は独立を考えている人々にとって、非常にありがたい存在となる。
本書は、デザイナーを中心として「クリエーター」と呼ばれる人たちに話を聞いているが、「独立する」観点から見ると、ほかの業界で働いていて、独立を考えている人々にも同様に参考になるはずだ。1人になって直面する問題というのは、クリエーターであれほかの職種であれ、似たようなものだからだ。
10人いれば10人の異なったやり方があるが、多くの人の話を読むことで、自分のスタイルを見つける手がかりになる。これから独立する人だけでなく、すでに独立しているが悩みがある人にも、仕事の取り方、仕事場の決め方、料金の決め方、プレゼンのやり方など、かなり具体的に書かれているので、この本自体が相談相手になる。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
「もったいない」という気持ちを原動力に
地場企業とともに拓く食の未来
地味ながら負荷の高い議事録作成作業に衝撃
使って納得「自動議事録作成マシン」の実力
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」