パナソニックは3月21日、テクニクスブランドからスピーカ「SB-G90」(税別価格:24万9000円/本)、プリメインアンプ「SU-G700」(同:23万円)、ターンテーブル「SL-1200GR」(同:14万8000円)の3つの新製品を発表した。新「GRAND CLASS」として展開する。発売は5月19日。
テクニクスは、日本において2015年2月に復活。REFERENCE CLASSの「R1」シリーズや、国内向け300台限定のターンテーブル「SL-1200GAE」など、ハイエンドクラスのオーディオをラインアップしてきた。
新たにラインアップする「GRAND CLASS」は、「最高クラスの高音質システムをより広いお客さまへ」をコンセプトに開発。ストリーミング音楽配信サービスの増加に加え、ハイレゾ音源のダウンロード、アナログレコード販売の好調など、ハイファイオーディオを取り巻く環境が変化する中、高音質で再現できるシステムを提供し、オーディオ市場の拡大を狙う。
プリメインアンプのSU-G700は、音楽信号を低ジッター伝送、処理する「JENO Engine」を搭載。スピーカのインピーダンスを測定し、補正することで高精度でフラットな周波数特性を実現する独自の「LAPC」も備え、幅広い種類のスピーカを理想的な振幅、位相特性で駆動できる。
筐体内は電源部、パワーアンプ部、入力部と3つのブロックに分けることで、互いの影響を排除し、純度の高い再生音を実現。ボトムシャーシは2mm鋼板と1.2mm鋼板を重ねた2層構造、天板には1.6mmの鋼板を採用し、剛性を高めた。サイズは高さ148mm×幅430mm×奥行き428mmで、重量約12.3kg。
スピーカのSB-G90は、ウーファ2つとミッドレンジ、トゥイータを1つずつ搭載した3ウェイ4スピーカ構成のトールボーイスピーカ。通常、スピーカユニットは前面のバッフル板に固定する方法をとるが、G90では、新たに設けたサブバッフルにスピーカユニットを固定する「重心マウント構造」を採用。これによりユニット自身の不要な揺れを低減し、音の濁りを抑制。粒立ちのよい、クリアな音を再現する。
ミッドレンジとトゥイータを同軸上に配置した同軸2ウェイユニットを採用。トゥイータユニットは、新ドーム形状を採用し、100kHzの広帯域再生に対応する。筐体はポリウレタン材を使用。内部はサブバッフルに加え、水平補強版を組み合わせて独立させることで、互いの影響を低減しているという。サイズは高さ1093mm×幅302mm×奥行き375mm(ゴム脚使用時)で、重量約32kg。
ターンテーブルのSL-1200GRは、2016年に発売した「SL-1200GAG/1200G」のクオリティを落とさず、価格を半額以下の14万8000円まで下げた意欲作。従来、ツインロータ型だったダイレクトドライブモータを、シングルロータ型に変更。コア(鉄芯)のないコアレスステーターにより、回転ムラや振動の原因となる「コギング」を排除している。トーンアームパイプには軽量で剛性に優れるアルミニウムを使用。軸受け部には、高精度ベアリングを採用する。サイズは高さ173mm×幅453mm×高さ372mmで、重量約11.5kg。
パナソニック役員テクニクスブランド事業担当の小川理子氏は「新生テクニクスは2015年に第1号機を導入して以来、音楽ファンに向けたオールインワンシステムやあらゆる視聴環境で楽しめるヘッドホン、デジタル、アナログと2つオーディオの楽しみ方を提案するネットワークオーディオアンプやターンテーブルなど発表してきた。オーディオ市場はハイレゾ音源やストリーミング音楽配信サービスが盛り上がる中、アナログレコード人気も大きく伸びてきている。こうした市場を背景にGRAND CLASSの新製品を投入。音楽を聴く選択肢を広げていきたい」とラインアップの豊富さを訴えた。
新モデルは3月22日から、パナソニックセンター東京、大阪の「Technicsリスニングルーム」で試聴ができるほか、移動式のリスニングルーム「Sound Trailer」を新たに用意。Sound Trailerはキャンピングカーを改装したもので、車内に5人程度が試聴できる環境を整える。5月に稼働を開始する。
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