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「ECで300万円の甲冑が売り切れる現象を説明できない」--専門家がAIに負ける時代 - (page 3)

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人間にできること、AIにできること

 インターネットなどの影響で変わってしまった人間に対する解決策を、専門家は持ち合わせていない。専門家には蓄積した知識があるものの、膨大なビッグデータの処理はAIの方が得意だ。

 そこで楽天は、データドリブンで隠れたニーズを自動発見する目的で、商品需要がどう変化するかを予測するシステムを開発し、2012年から稼働させてきた。実際に運用したところ、ロングテール商品ほど予測が当たりやすく、例えばミドルクラス演歌歌手の新作CDなら、売り上げを数%程度の誤差で当てられるレベルだという。

 ところが、このシステムで販売を予測できない商品の特徴も見えてきた。その代表例は、アイドルグループ「AKB48」のCDである。本来CDは音楽を聴くことが目的なので1人1枚しか買わない商品なのだが、CDに握手券を入れるというアイデアが1人に同じ商品を複数買わせるという新しいルールを作り出した。過去のデータに存在しない需要パターンなので、AIは販売を予測できなかったのだ。

 現在のAIは、ある分野で人間の能力を超えている。例えば、AI囲碁プレーヤ「AlphaGo」はトップ囲碁棋士を破った。しかし、AIには、囲碁というゲームを作り出す能力がない。人間は新しいルールを作り出すものであり、これは人間にしかできないことで、これこそ人間のやるべき仕事だという。

 人は創造性を備えていて、トレンドを作り出し、最新のものに反応できる。一方の機械には、ロングテールとビッグデータを処理できる能力がある。これをどう組み合わせるか、どのように活用して新しいビジネスプロセスを構築していくかが重要なのだ。森氏は、これがAIを生かすことの本質的な意味ではないか、と問いかけた。


人と機械のそれぞれ得意なことを組み合わせることが重要

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