LINEの子会社であるLINEモバイルは3月14日、同社がMVNOとして展開するモバイル通信サービス「LINEモバイル」の、サービス開始から半年間の実績とユーザー動向を公表するとともに、今後の新たな戦略を発表した。
LINEモバイルの代表取締役社長である嘉戸彩乃氏は、サービス開始から半年間、料金プランと通信速度、そしてサポートの3つに力を入れてきたと話す。中でも料金プランに関しては、LINEモバイルの特長でもある、特定のサービス利用時の通信量をカウントしない「カウントフリー」の強化を進めてきたという。
実際、主力の「コミュニケーションフリー」に関しては、2016年11月にInstagramをカウントフリーの対象として追加。さらに2017年1月には、音楽配信サービスの「LINE MUSIC」がカウントフリーとなる「MUSIC+プラン」の提供も開始している。
通信速度については、「ユーザーが急増する中、安定した通信速度の維持に努めた」(嘉戸氏)とのこと。各種メディアでの速度調査でも、LINEモバイルは常に上位にランクインしていると嘉戸氏は話しており、今後も安定した速度の実現に尽力するとしている。
そして、サポートに関してはLINEの公式アカウントを活用し、いつでも問い合わせができる「いつでもヘルプ」を2016年12月より開始。24時間365日、自動で応答できる体制を整えたとのこと。さらに10~19時の間は有人のオペレーターのチャットによるサポートも提供することで、ユーザーを待たせることなくリアルタイムなカスタマーサポートを実現。「オペレーター対応の満足度は96%以上」(嘉戸氏)と、高い評価を得ているとした。
LINEモバイルは現在インターネット経由のみでの販売だが、契約数は順調に伸びているとのこと。具体的な数字こそ明らかにしなったものの、2月の申込完了件数は、サービス開始当初の2016年10月と比べて約2.4倍に達したそうで、「3月は足元では3.5倍。右肩上がりの状況が続いている」(嘉戸氏)ほか、AmazonでのSIM売れ筋ランキングでも2位の座を維持しているそうだ。
嘉戸氏によると、好調なのは申込数だけではないという。毎月のユーザーの平均月額基本利用料も、2016年10月は1290円だったが、2017年2月には1600円まで伸びているとのこと。
その理由について嘉戸氏は、「メイン回線で、なおかつ音声通話付きのプランを選ぶ人が増えている」と話しており、コミュニケーションフリープラン(MUSIC+プラン含む)を選んだユーザーが2月には66%に、音声通話の利用者も65%に達したとしている。コミュニケーションフリープラン利用者に絞れば、音声通話を付与する割合は80%を超えているとのことだ。
さらに嘉戸氏は、2月下旬に実施したユーザー調査から、LINEモバイルが総合満足度93%を獲得していることを公表。解約率も月平均1.2%と、低い水準を維持しているとした。アンケート調査からは、シンプルで安価な料金や、カウントフリー機能、データ通信を翌月に繰り越せる仕組みなどが特に評価されているとのことで、「予想以上に高い満足度」と評価した。
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