自動運転車と同様に、5Gはドローンの真の能力も引き出すはずだ。Intelのマーケットデベロップメント担当ディレクターのLynn Comp氏は、ビデオカメラを搭載して石油掘削地の上空を飛行するドローンの例を引き合いに出した。5Gネットワークによって、ドローンを正確に操縦し、高画質動画を送り返すことができるようになるだろう。
2016年のMWCでは、VRが大きなトレンドだった。しかし、2017年のMWCでは、サムスンのアップデート以外に新しいハードウェアがほとんどなく、VRは主役を譲った。
その一方で、VRは映像制作者に利用されている。VRに関して言えば、MWCよりも先頃開催されたサンダンス映画祭で大きく扱われたようだ。
MWCでVRが登場していたとしても、その多くは、5GによってVR体験が向上し、ライブストリーミングされる仮想世界とリアルタイムで対話できる機能が提供される、というデモの中でのことだっただろう。
Sprintの最高執行責任者(COO)のGunther Ottendorfer氏は、ゲームセンターがVRを中心に据えて復活することを期待していると語った。
信頼性の高い接続を常時利用したい、とお考えだろうか。5Gはその願いを叶えてくれるかもしれない。携帯電話会社はミッションクリティカルなビジネスやアプリケーションに関して接続を保証する「サービス品質保証契約(SLA)」を既に提供している。
5Gでは、ネットワークがスマートになるので、そうした保証を個人にも提供できるようになるだろう。もちろん、それなりの費用がかかることも忘れてはならない。
5Gの最も分かりやすい用途は、従来の家庭用インターネットサービスに取って代わることだろう。そして、それはかなり早く実現すると考えられる。VerizonとAT&Tは米国内での実地試験に既に投資している。
当然、携帯電話もそのうち5Gに対応するはずだ。Verizonの情報および技術担当チーフアーキテクトを務めるRoger Gurnani氏は、2018年には5G対応の携帯電話を携えてバルセロナに戻ってくることをほのめかした。
それは大きすぎる野心だったという結末になるかもしれないが、Gurnani氏も含めて、業界関係者はやるべきことが山ほどあり、顧客の高い期待にも応えなければならないことを理解している。結局のところ、顧客の期待に応えることこそが企業の優先事項だからだ。
AT&Tのエンターテインメントビジネス部門を統括するJohn Stankey氏は2月27日の基調講演で、次のように語った。「何Gかということが重要なのではない。『第5世代』や『5ギガ』といった数字ではなく、重要なのは5Gによって切り開かれる多くの可能性だ」
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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