自動運転の進歩により、自動車の一般的な概念が大きく変わる可能性がある。Volkswagenがジュネーブのモーターショーで発表したコンセプトカー「Sedric」は未来の1つの可能性を模索している。
VolkswagenはSedricをボタン一つで呼ぶことが可能な「車輪つきの快適なラウンジ」と表現している。
この箱型のコンセプトカー、Sedricは車内重視のデザインを採用し、人が乗り込むスペースと荷物を置くスペースを確保している。前方を向いた2つのフルサイズの座席、そして、後方を向いた2つの折り畳み式の補助座席を用意している。VolkswagenはSedricについて、平面型の電池パックを床に埋め込み、電力駆動のモーターを使って車輪を回す自動車だと説明している。自動運転センサとコンピュータは前方のオーバーハングと車輪の後ろに搭載されているようだ。
Sedricの開発は、自動車メーカーが運転よりも移動に重点を置く新たな自動車文化を理解し、デザインを試みる流れと一致する。2017年1月に開催されたCESでは、本田技研工業(ホンダ)とChryslerが運転という感性に訴えかけるのではなく、車内の実用性にこだわった同様の自動運転の箱型のコンセプトカーを発表していた。その他の自動車メーカーもまた、実際に所有するのではなく、どうすれば料金を払って車を利用してもらえるのかを考慮している。
Volkswagen によると、恐らくアプリ上でその名も「ボタン」と呼ばれるアイテムを押すと、アプリに車の到着時間が表示される。そして、車内に乗り込むと「運転手」は高度な音声コマンドを用いて、行き先や移動中にしたいことを車に伝えることができるという。Volkswagenは、SedricのフロントガラスをOLED画面にして、乗る人にエンターテインメントや連絡を見せる、もしくは、透明化して外の景色を見えるようにする、さらには、拡張現実(AR)を使って関心のある事柄を浮かび上がらせることを考えている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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