freee、上場準備もサポートする「エンタープライズプラン」--内部統制に対応

 freeeは3月6日、「クラウド会計ソフト freee」において、内部統制・監査に対応する新プラン「エンタープライズプラン」の提供を発表した。

 エンタープライズプランは、創業から上場までの企業の成長フェーズに合わせて利用できるプラン。これまでサポートできなかった上場を目指す企業を含む、幅広い層のスモールビジネスに対応する。経済産業省の「システム管理基準追補版(財務報告に係わるIT統制ガイダンス)追加付録」に準じており、内部統制報告制度に対応する。

 同プランでは、すでに上場している企業をはじめ、上場準備段階の企業、資本金5億円以上または、負債200億円以上の株式会社でも利用可能。企業規模の拡大に合わせて乗り換えが必要だった会計システムやERPシステムを変更せず、freeeを使い続けることができる。

 主な機能として、「仕訳承認履歴の表示と承認者指定による検索」「ユーザー情報の更新履歴の確認」「ユーザーの権限変更の確認履歴表示」「ユーザーのすべての操作ログ取得」「開始残高・期末残高更新履歴表示」といった機能を備える。操作ログの保存期間は無期限となっている。


新設された「エンタープライズプラン」

 同社の調査では、従業員500人未満でバックオフィス業務にシステムを導入している企業のうち、87%が会計ソフトなど複数のシステムを利用しているという。また、約9割の企業でシステムが分断されており、データを一元管理できておらず、業務の非効率化を招いているという。

 同社は、2016年5月に「ビジネスプラン」を提供開始し、500名規模までの企業を対象にしたクラウドERP事業を展開。社内の財務データから人事データまでを一元管理し、多重入力や紙・エクセルによるデータの分散管理など、バックオフィス業務を改善。一度の入力のみで、請求から仕訳入力、売掛管理、入金消込、仕訳入力を全自動化。さらに、データの一元管理・分析により、経営の効率化や意志決定を高速化する。

 エンタープライズプランの提供価格は、個別見積りにて対応。同社では、クラウドによる効率化の価値を提供し、3年後までに新規上場企業のうち約半数のシェア獲得を目指すという。


価格は企業ごとにシステムが異なるため個別見積もりとしている

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