「Snapchat」を提供するSnapが米国時間3月2日午前に上場した。ここ数年間で最も注目を集めたハイテク企業によるIPO(新規株式公開)の1つとなった。
米国東部時間午前11時30分より少し前に取引開始されたSnap株の初値は、公開価格の17ドルを41%上回る24ドルだった。創業から6年となる同社に対する投資家らの期待を強く示す結果となった。終値は24.48ドルとなり、公開価格を44%上回った。
共同創業者で最高経営責任者(CEO)のEvan Spiegel氏と最高技術責任者(CTO)のBobby Murphy氏が、ニューヨーク証券取引所で取引開始のベルを鳴らした。ティッカーシンボルは「SNAP」。
Snapchatは若者の間で人気だ。comScoreによると、米国の18~24歳の70%近くがSnapchatを使用するという。また、1億5000万人を超えるユーザーがSnapchatを毎日使用しているという。
Snapがシリコンバレーの大手企業らの羨望を集めた理由はそこにある。Facebookは、「Snapchat Stories」とほぼそっくりのサービスを準備中であるという。Snapchat Storiesは、24時間後に消滅する一連の動画や写真を投稿できる機能だ。
Snapにも課題はある。2月に提出されたIPO申請書類の中で、同社はユーザーの増加率が減速傾向にあるとしていた。Spiegel氏は投資家らに対し、Snapが単なるソーシャルメディア企業ではなく「カメラ企業」であると示したい考えのようだ。
Snapは、130ドルの「Spectacles」を提供している。Spectaclesはカメラを装備するサングラスで、ユーザーが写真や動画を簡単にSnapchatに投稿できるようにするものだ。またSnapは、上空から人々を撮影するドローンに取り組んでいるとも報じられている。
「点滅カーソルがデスクトップコンピュータ上のほとんどの製品の出発点になったように、カメラの画面がスマートフォン上の多くの製品の出発点になるとわれわれは考えている」とSnapのIPO申請書類に記されていた。「つまりわれわれは、人々の生活体験をより一層反映して向上させることのできる、他とは異なる革新的なカメラ製品を開発するためにリスクを厭わないつもりだ」(Snap)
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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