中高生のTwitterの使い方はかなり独特だ。固定ツイート(固定ツイ)や「場所」欄も使ってコミュニケーションしているのだ。固定ツイートとは、プロフィールを開いた際に一番上に表示されるツイートを固定したものだ。
中高生のコミュニケーションを知るとアドバイスしやすくなったり、彼らの使い方における問題点が見えてくる。今回は中高生の固定ツイ、場所欄、ハッシュタグの使い方と問題点についてご紹介したい。
一般的にTwitterの場所欄は、在住する場所などを設定することが多いだろう。たとえば「Japan」「東京」「関西」などだ。一方、女子中高生は場所欄でコミュニケーションしているケースを多く見かける。ステータスメッセージや交際関係の報告をするところになっていることが多いのだ。
たとえば、自分の心の状態を書いている子、友人への「誕生日おめでとう」メッセージなどのほか、「◯くんの隣」「近々彼氏ができる予定」など、交際ステータスを書く場所になっている例が多い。LINEのステータスメッセージでも同様の例を見かける。彼女たちにとってはLINEとTwitterが2大コミュニケーショツールなので、元々の機能に関係なくそれぞれのサービスで表現したいことを表現していると考えられる。
大人では固定ツイートを使っている人は、ビジネス的に広く告知したいものがある人などに限られているようだ。しかし、中高生では固定ツイートはかなりの割合で使われている。使われ方を見ると、そのアカウントが何用に使われているのかがよく分かる。
主に彼氏との恋愛報告をしているアカウントは、トップも彼氏とのラブラブ報告。彼氏と2人で運営している共同アカウント(共同垢)は、「ツイートは減ってるけど別れてないよ~」と、2人の関係における近況が固定ツイートされている。多くのフォロワーに言いたい、あるいは気にされると思われることを伝えているのだろう。
少し前によく見かけたのが、「受験中なので低浮上予定」系。低浮上とは、あまりTwitterにログインしないことを指し、LINEでも使われることがある。LINEの文化だが、彼女たちにとって「既読スルー、未読スルーは嫌われる」という意識がある。そこで、あまりからめないことを気にして、「(嫌っているなどではなく事情があって)低浮上」と断っているのだ。
最近は、「合格しました報告」の固定ツイを多く見かけるようになった。Twitterではツイートはすぐに流れてしまい、多くの人に読んではもらえない。固定ツイートは、LINEにおけるタイムライン報告のような役割を果たしているのだ。
中高生の固定ツイで多いのは、やはりフォロワーを増やしたい、友だちを増やしたい系だ。そのようなユーザーは、
「フォロワーさんを増やしたい。 #らぶりつください #1mmでもいいと思ったらRT #気になった人お迎えいきます #◯◯好きな人RT」
などを、SNOWで加工した自撮り写真ととににトップ固定する例が多い。中には、「フォロワー2000人ありがとう♪」のように、フォロワーが増えたことをお礼として固定ツイートにしている例もある。固定ツイで近々開かれる予定のオフ会告知をしているユーザーもおり、Twitterで中高生の人間関係が広がっていることがよく分かる。
中には、友だち追加QRコードを固定ツイートにしているユーザーも少なくない。カカオトーク、LINE、LINE@などの友だち追加QRコードを見かけた。カカオトーク、LINEで友だちになると、すぐに通話もできてしまう。中高生を狙って悪意のある大人が友だち追加をし、話しかける可能性もあるのだ。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス