360度カメラ全方位チェック--VR時代のカメラ選び[専用アプリ比較編]

第1回:360度カメラ全方位チェック--VR時代のカメラ選び[基本性能編]

第2回:360度カメラ全方位チェック--VR時代のカメラ選び[静止画質比較編]

 第3回目は、360度カメラの専用アプリを検証する。360度カメラはスタンドアローンで使用できなくはないが、基本的にはスマホと連携して使うのが一般的だ。そこでスマホとの連携やアプリの使い勝手、機能性などを比較する。例外として、カシオ計算機の「FR200」はカメラ部と液晶ディスプレイを搭載した本体部があるので、それを含めての検証となる。今回は基本的にAndroid端末で検証したが、iPhoneとの大きな違いはない。

 比較するのはリコー「THETA」、コダック「SP360 4K」、ニコン「Keymission 360」、360fly「360fly 4K」、カシオ計算機FR200。THETAはS、SEともに同じアプリを使用するので、両方を兼ねてTHETAとして検証する。

閲覧と加工、編集の2つのアプリを用意するリコー「THETA」


リコー「THETA S」

 まずはTHETAのアプリから。THETAはリモート撮影や撮影した写真が閲覧できる「RICOH THETA S」とTHETAで撮影した360度写真の加工、編集ができる「THETA+」の2種類のアプリがある。

 THETAはスティック状で自撮り棒などがなくても、スタンドアローンで撮影ができるので、リモート撮影をしなくても十分楽しめるが、360度写真を転送し、確認するにはアプリが必要だ。また、THETA専用のウェブサイト「theta360.com」にリンクできるので、ほかのTHETAユーザーが撮影した360度写真を見たり、共有したりできる。THETAはほかの360度カメラよりもスマートフォンのWi-Fiと接続がしやすいので、撮影準備も楽で取り回しが良い。

 編集アプリのTHETA+は、いわゆる平面な写真で共有するクロップド画像に変換する時にフィルターをかけたり、ビューのタイプを「ミラーボール」や「リトルプラネット」など、自由に変更できる。360度写真の場合でも、フィルターをかけたり、スタンプを押すことも可能だ。

  • クロップド画像の場合、スマホの写真加工アプリの定番であるフィルタ効果が付けられる

  • 360度写真では、スタンプやテキストを入れられる

  • クロップド画像では、ミラーボールやリトルプラネット、フラットなど、表示タイプの変更もでき、360度非対応のSNSでも楽しめる

リモート撮影と編集機能を備えて使いやすい、コダック「SP360 4K」


コダック「SP360 4K」

 次はSP360 4Kのアプリ「PIXPRO SP360 4K」。SP360 4Kは、スタンドアローンでの撮影にも対応しているが、自撮り棒などを使っての撮影もでき、特に静止画はスマホ連携でリモート撮影することが多い。ただし、Wi-Fiと接続がつながりにくく、途切れやすい印象。電波が混み合っている場所ではつながらないこともあった。

 アプリは、リモート撮影だけでなく、編集機能も兼ね備えている。「パノラマ」や「4分割」、「リング」、「全天球」など、リアルタイムでさまざまな表示にも対応。露出補正により明るさの調節も可能だ。再生画面ではスマホへの転送も簡単にでき、Facebookに360度写真としてアップロードもできる。アプリ自体は使いやすい。

  • 撮影時からさまざまな表示を選ぶこととができる。画像をフリックすると、表示される位置を変えられ

  • 再生も撮影と同様に好みの表示を選べる。Cardboardアプリを入れておけば、ハコスコなどのVRゴーグルに合わせた二眼用の表示も可能だ

  • SNSにアップロードする場合は、360度非対応のGlobalと360度対応の正距円筒図法のどちらかを選ぶことができる

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