前回はスペックを中心とした各360度カメラの基本性能を比較し、機能や能力の違いを確認した。今回は実際に360度の静止画を撮影し、その画質をチェックする。
チェック内容は、特別なアプリや機材を使わなくても360度の撮影を確認できる超広角撮影のボール状の写真。普通のデジカメとしての画質比較ができる。もう1つは正距円筒図法による360度対応の写真だ。
正距円筒図法による360度対応の写真はPCブラウザであれば、マウスをドラッグすることで、360度好きな方向に切り替えることができ、スマートフォンであれば、スマートフォンの傾きや方向によって画像を切り替えられる。今回はFacebookにアップロードし、多くの人が見られる状態で比較した。
さらにそれぞれのモデルに対応したスマートフォンアプリを使用し、Android端末「Xperia XZ」と「ハコスコDX」を使って360度VR画像をハコスコアプリを使って、二眼表示で確認。360度対応画像は、USBメモリを使い「PlayStation VR」でも確認をした。
比較した機種は、前回同様にリコー「THETA S」、コダック「SP360 4K」、ニコン「KeyMission 360」、360fly「360fly 4K」、カシオ「FR200」。
まずはTHETA S。解像感は高く、視野角も広いので、奥行きが感じられる。コントラストも十分で、さすが360度カメラの代表格と言った印象だ。全天球なので、360度画像をどの方向に動かしても見られる状態は見ていてストレスを感じない。ハコスコでの視聴は解像度が若干落ちるものの十分なレベル。奥行き感、立体感ともに申し分なし。PlayStation VRでの視聴は、精細感が高く、そこにいるような感覚が得られる。
THETA Sの360度画像はこちらから。(CNET Japan facebookページにリンクします)次はSP360 4K。静止画の解像度は高く、奥行き感も十分感じ取れる。多少外周近辺が甘くなりがちだが許容範囲内。しかし、360度画像はかなり画質が落ちてしまう。ノイズが発生し、解像感も落ちる。静止画での解像感が出せていない印象。Facebookで操作すると、頂点までいってもまだ移動できそうで、ぐるぐる回しているような楽しさを感じる。ハコスコでの視聴も概ね問題なし。多少解像度は落ちるものの、奥行き感、立体感はあり。PlayStation VRではかなり解像感が落ちる。ハコスコよりも荒く見えてしまうのは残念。全体的に立体感は感じられるので惜しい。
SP360 4Kの360度画像はこちらから。(CNET Japan facebookページにリンクします)CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」